

岸寅太郎
あなたとよむ短歌 vol.75 テーマ詠「匂い」結果発表
- 柴田葵のコメント

これは誰しも心当たりがあるのでは。仕舞っていたり、出しっぱなしにしておいたりしたストーブを久々につけると、埃が焼けたような匂いがしますね。特に掃除のしづらい古い型のものや、学校、公共施設の暖房具などはどうしてもそのようになります。冬の始まりを感じさせる特有の匂いです。 その匂いを想起させるだけでなく「最初の五分だけ」という時間経過も効果的です。匂いが気になるくらいなので、誰かと話しているわけでもなく、静かな5分間だったのかもしれません。これからやってくる冬を、嗅覚や時間経過、静寂さで表現したすばらしい一首です。
このコンテストの結果発表
