アートと日本酒の融合!宮城発『お酒のラベル コンテスト』入選作品展、一ノ蔵とのコラボで開催
仙台市の晩翠画廊が、アートと日本酒を結びつける意欲的な展示会を開催する。10月29日から11月3日まで行われる「第3回 お酒のラベル コンテスト」入選作品展は、日常生活にアートを取り入れる新しい試みとして注目を集めている。
今回のコンテストでは、「名画のオマージュ」と「自由部門」の2部門で作品を募集。水彩画、油彩画、書画、イラスト、CG、立体作品など、多様な表現方法による25名の入選作品と1名の審査員作品、計27点が展示される。
このプロジェクトの特徴は、入選作品が実際の日本酒ボトルのラベルとして商品化される点だ。宮城県の老舗酒蔵「一ノ蔵」が全面的に協力し、来場者は気に入った作品をラベルにした日本酒を購入することができる。
企画の背景には、芸術をより身近なものにしたいという晩翠画廊の想いがある。宮城県では芸術やアートを楽しむ人は多いものの、日常生活空間での芸術品の活用はまだ限定的だ。日本酒のボトルという親しみやすい媒体を通じて、アートとの新しい出会いを創出することを目指している。
展示会場では、入選作品とラベルになった酒瓶を同時に見ることができ、作品販売も行われる。さらに、「ちょこっとお酒の器展」も同時開催され、地元作家による酒器の展示販売も予定されている。
1997年に開廊した晩翠画廊は、「街の中の小さな美術館」として、作品を間近で見たり、手に取ったりできる親しみやすさを特徴としている。今回のコンテストもその理念を体現する取り組みといえる。このような地域の文化資源を活かした創造的な試みは、アートと日本酒文化の新しい可能性を切り開くものとして、今後の展開が期待される。