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中村航選 プロットだけ大賞 第6回 入選 レファレンスは冒険の後で

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プロットだけ大賞
結果発表

-第6回-
結果発表

お題ログライン

引っ込み思案な図書館司書が、本の中に入り込める能力を手に入れ、物語の世界での冒険を通して、現実世界での自信を取り戻そうとする話。


入 選

「レファレンスは冒険の後で」
shiori(著)

4.3★★★★
カテゴリ ヒューマンドラマ SF 小説

舞台・世界観

茜は自身の過去から学校司書になることを夢見てきた。大学卒業後晴れて渓山高校の学校司書に採用されるが、図書館に来る生徒は不良か部活をサボる生徒だけ。思うように生徒と関われない茜は悩んでいた。

登場人物

外崎茜(とのさきあかね)(22)
女性。渓山高校に勤務する引っ込み思案な新人司書。高校時代はいじめに遭い、放課後に図書館で学校司書と話す時間を心の拠り所にしていた。本の中に入り込める能力を持つ。

「読了!」(現実世界に戻る時の合図)

清野一(せいのはじめ)(17)
男性。渓山高校図書委員。茜と同じ能力を持ち、幼い頃より物語の世界を楽しんでいたため、現実世界ではつるぎ以外との人間関係が希薄。悪気は無いが辛口。

「茜先生、そんなだからなめられるんですよ」

丸山つるぎ(まるやまつるぎ)(17)
女性。渓山高校剣道部部長。剣道一家の長女で、丸山道場の跡取り。幼なじみの一に密かに好意を抱いている。一と茜の関係を訝っている。

「読書の何が楽しいんだか」

ストーリー

第1章

渓山高校に採用された新人司書の外崎茜は、イマドキの高校生になめられっぱなし。ある日、自分に本の中に入り込める能力があることに気付いた茜。驚いたことに、飛び込んだ世界には同じ高校の生徒清野一がいた。

第2章

図書館を居心地の良い空間にするという共通の目標によって意気投合した茜と一は、協力して物語の姫と勇者として旅をすることを約束する。しかしながら、共に物語に入り込むところを丸山つるぎに見られてしまう。

第3章

現実世界に戻れなくなった茜と一。旅の途中、一は呪いにより目覚めなくなる。一を目覚めさせるため魔女との取引を決意する茜。しかしながら、魔女の提示した条件は一と自身の能力に関する記憶の喪失だった。

第4章

現実に戻った茜は図書館の改善に尽力し、利用生徒は少しずつ増えていった。逆恨みした生徒に茜は襲われ、一とつるぎに救われる。その瞬間失った記憶を取り戻した茜。卒業式の日、今後も図書館を守ることを一に誓う。


中村先生からの一言コメント

「レファレンスは冒険の後で」は現実世界に戻るときの合図である「読了!」という決めゼリフが良かった。記憶を無くすという別れも切なくて良い。
※中村先生の大賞選評は
2025年冬号にて掲載中です


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