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戦後80年、「ズッコケ三人組」作者の遺作が語る平和への誓い - 絵本『やくそく ぼくらはぜったい戦争しない』が話題に

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イラスト・絵本
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報道発表
プレスリリースより

戦後80年を迎える今年、児童文学界に感動の波が広がっている。「ズッコケ三人組」シリーズで知られる作家、那須正幹氏の遺作が絵本として日の目を見たのだ。ポプラ社から2025年2月5日に発売予定の『やくそく ぼくらはぜったい戦争しない』は、被爆体験を持つ那須氏が生涯をかけて訴え続けた平和への思いが詰まった一冊となっている。

本作は、那須氏が2013年頃に広島の被爆70年に向けて書いた「ばあちゃんの詩」を元にしている。当初は歌詞として依頼されたものの、物語的な内容だったため歌には採用されず、原稿のまま眠っていた。那須氏の逝去後に発見されたこの作品は、貴重な遺作として注目を集めた。

絵を担当したのは、『となりのせきのますだくん』などで知られる武田美穂氏。那須氏とは過去にも戦争をテーマにした絵本『ねんどの神さま』でコンビを組んでおり、今回も親しみやすい文章と絵で、子どもたちが戦争について考えるきっかけを提供している。

物語は、原爆で家族を失った祖母の悲しみと、その歴史を受け継ぎ平和を誓う少年の姿を描いている。「ばあちゃんは、ぼくが中学生になったころから、ぼくを『兄ちゃん』とよぶようになった」という印象的な書き出しから始まり、戦争の悲惨さと平和の尊さを静かに、しかし力強く訴えかける。

那須氏は3歳で被爆した経験を持ち、生涯を通じて平和の大切さを訴え続けた。本作はその集大成とも言える作品だ。戦後80年という節目の年に、この絵本が多くの人々の心に響き、平和について考える機会を提供することだろう。

『やくそく ぼくらはぜったい戦争しない』は、単なる子ども向けの絵本を超えた、世代を超えて読み継がれるべき作品となりそうだ。那須正幹氏の遺志を受け継ぎ、平和な未来への「やくそく」を、読者一人ひとりが胸に刻む - そんな思いが込められた一冊となっている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000961.000031579.html