世界が認めた絵本の傑作!「きんつぎ」が語る喪失と希望の物語
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世界的に権威ある児童文学賞「ボローニャ・ラガッツィ賞」2024年フィクション部門で最優秀賞を受賞した絵本『きんつぎ』が、2025年2月20日に世界文化社から発売される。日本にルーツを持つイッサ・ワタナベ氏が手掛けたこの作品は、言葉を用いずに喪失と回復の旅を描いた珠玉のサイレント絵本だ。
『きんつぎ』は、日本の伝統工芸である金継ぎになぞらえた物語で、小鳥と別れたうさぎの心の旅を繊細かつ鮮やかに描いている。言葉を使わないからこそ、読者一人ひとりが自分なりの解釈で物語を体験できる。絶望や苦しみを正直に描きつつ、新たな希望へと導く構成は、多くの読者の心を揺さぶるだろう。
本書の特徴は、巻末に添えられたエミリー・ディキンソンの詩「"Hope" is the thing with feathers」(柴田元幸訳)だ。この詩が、物語全体のテーマである「希望」を見事に補完している。また、日本語版限定で作者のあとがきが収録され、カバーには箔押しが施されるなど、細部にまでこだわりが感じられる一冊となっている。
選評では「深いやさしさとユニークな方法で表現された物語」と高く評価されており、「どんなにつらい苦しみのあとでも回復してしまう、私たち人間の驚くべき力」を描いた作品として注目を集めている。
著者のイッサ・ワタナベ氏は、ペルー生まれで現在はスペイン在住。これまでにも18か国で出版された『移動するものたち』で数々の賞を受賞しており、鮮やかな色彩と繊細な描写が特徴的な作家として知られている。
『きんつぎ』は、大人から子どもまで幅広い年齢層に響く作品となっている。喪失感を抱える人々や、人生の岐路に立つ人々にとって、心の支えとなる一冊になるだろう。世界が認めた傑作絵本を、ぜひ手に取って体験してみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001959.000009728.html