漫画界の重鎮、こうの史代の30周年を記念して、ファン待望の短編集「ヒジヤマさん 星の音 森のうた こうの史代短編集」が2025年4月18日に発売されることが決定した。コアミックスから刊行されるこの短編集は、新作読み切り「描く人へ」を含む、単行本未収録作品を多数収録している。

本書には、人気シリーズ「ヒジヤマさん」の全話や、女性物理学者リーゼ・マイトナーの半生を描いた「リーゼと原始の森」、震災後の架空の街を舞台にした「おでんせ大観音！」など、こうの史代の多彩な作品世界が凝縮されている。B6版226ページ、税込1,045円という手頃な価格設定も、幅広い読者層の期待を集めている。

さらに、こうの史代の画業を総括する過去最大規模の展覧会「漫画家生活30周年 こうの史代展 鳥がとび、ウサギもはねて、花ゆれて、走ってこけて、長い道のり」が、2025年5月2日から25日まで金沢21世紀美術館で開催される。この展覧会では、500枚以上の漫画原画をはじめ、挿絵原画、絵本原画、作品のコンテやメモ、さらには制作風景を記録した初公開の映像まで、こうの史代の創作の軌跡を余すところなく紹介する。

「夕凪の街 桜の国」や「この世界の片隅に」など、数々の賞を受賞した代表作で知られるこうの史代。今回の短編集と展覧会は、その30年に及ぶ漫画家人生の集大成とも言える。展覧会では、トークイベントやライブペイントも予定されており、ファンにとっては見逃せない機会となりそうだ。

チケットは前売りで大人900円、高校・大学生700円、小・中学生500円。5月5日のこどもの日には小学生以下の入場料が無料になるなど、家族で楽しめる工夫も施されている。漫画ファンはもちろん、芸術に興味のある方々にとっても、こうの史代の世界観に浸れる貴重な機会となるだろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000365.000124073.html