日本のポップカルチャーを代表するマンガ。しかし、最新の調査結果によると、若年層のマンガ離れが進んでいることが明らかになった。PDF Guruが実施した2,000人を対象とした調査で、マンガ文化に世代間格差が生じていることが浮き彫りになったのだ。

調査によると、40代・50代の世代が最もマンガを愛読しており、50%以上が定期的にマンガを読んでいると回答。これはマンガの黄金期に育った世代ならではの結果だ。一方で、20代の若者層では関心が大幅に低下し、定期的に読むと答えたのはわずか30%未満にとどまった。

この傾向について、PDF Guruの分析担当者は「TikTokやYouTubeなどのデジタルコンテンツの台頭が影響している可能性がある」と指摘する。若者の娯楽の選択肢が増えたことで、マンガの相対的な魅力が薄れているのかもしれない。

男女で異なるマンガの楽しみ方

調査ではまた、マンガの好みに明確な男女差があることも判明。男性の65%がアクション重視の青年マンガを好み、48%が紙媒体での読書を支持。対して女性は47%がロマンス中心の少女マンガを好み、40%がデジタル形式での読書を選んだ。

「マンガは日本人なら誰もが読む」というイメージとは裏腹に、実際に定期的に読むと答えたのは全体の約23%にとどまった。この結果は、マンガ業界に警鐘を鳴らすものだろう。

マンガ業界の課題と未来

業界志望者はわずか8%と低迷。仕事の少なさや締め切りの厳しさに30%が悩みを抱えている一方で、情熱（29.7%）と現実的な動機（31.1%）が拮抗している状況だ。

PDF Guruの調査責任者は「マンガ文化の持続には、デジタル形式の受け入れと小学生読者の獲得が鍵となる」と提言。「2025年の現状は、マンガ業界に大きな適応を求めている。次世代のマンガ文化は、いかに若者を再び惹きつけられるかにかかっている」と締めくくった。

日本が誇るマンガ文化。その未来は今、岐路に立たされているのかもしれない。業界関係者たちの次なる一手に、注目が集まりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000145064.html