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つくログ

三山　敦
2025/11/05 23:29
「勘違い」３つ作った内２つは満足できる内容だと思っていたので、最終のつもりで見直していたのですが、なんかもう一越え欲しい気がしてきました（見直ししすぎてしまった可能性もあり？）。しかしどう変えていくべきなのか掴めず、悶々としています。
yuzu
2025/11/05 22:40
#第48回どうぞ落選供養くそーリベンジを！！第48回「孤独」　本の虫　俺は本の虫だ。古い本とかにな、たまに虫がはさまっているのを知っているか。住所はシャーロックホームズ全集9巻152ページ。正式には「チャタテムシ」が俺の種類なのだが、それはいい。俺たちは名前なんかなくても生きていけるのだ。　　俺は、古い洋館に住む門田さんに中古で買われた本にはさまっている。いつはさまってしまったか知らないが、気づいたら俺の定位置はそこだ。門田さんはミステリー好きの大学教授で、神田の古本街で買ったホームズ全集をずっと大事にしていた。　俺は門田さんが本を開き推理を楽しむ本のひとときが来るのをじっと待っている。そして、ひとたび本を閉じれば静寂と暗闇と平和を味わう。夜も深まると、門田さんはパタンと本を閉じて、本棚の定位置に戻す。すると、俺の世界は完結した。それが幸せだったのである。　大学内でも「本当に門田さんは本の虫なんですから」と笑われる本好きの門田さんはたくさんの蔵書を自宅内に並べ、満足気に眺めたり、パラパラとめくっていた。一晩中読んでいて、クマをつくって慌てて出勤することもあった。妻と娘と本たちに囲まれて暮らすのが彼の幸せだったのだ。　しかし、門田さんは大事な妻を事故で失った。交通事故で、あまりにも突然だった。そして、幼い娘と門田さんだけが遺されてしまった。門田さんは幼い娘に聞かれないよう、本棚のある書斎で静かに声を殺して泣いていた。俺は苦しそうなうめき声を本の中で聞いた。泣いてばかりもいられない門田さんは、あっという間に幼い娘をひとりで育てる父親として、走り回ることになる。　アケミちゃんはまだ5歳。一番わがままを言いたくて、ママを困らせたくて仕方ない年齢だ。突然、門田さんはそれをひとりで受け止める役割をすることになった。記憶もないはずなのに「ママァ！」とたまに絞り出すように泣く声と、門田さんが「大丈夫、パパがいるよ……」と苦しそうに我が子を励ます声が聞こえた。　大丈夫かい。門田さん。俺はここにいるよ。門田さんは慣れない育児に疲れ果てていた。いつの間にか大好きな本を読む時間もなくなり、シャーロックホームズは遠い記憶の彼方に飛んでいく。ミステリーが育児本に置き換わり、まじめな門田さんは「自立心のある子どもの育て方」や「子どものIQの高め方」などを読み漁っていた。アケミちゃんの遊びまわるかわいらしい高い声が家に響く。俺は本の中から彼らのあわただしい声を聞いた。きゃはは、とアケミちゃんの高い声が響く。俺の周りは静かで平和だったが、孤独だった。もうずっと本は開かれていないから、湿っぽい。仕方がないのだ、俺は待ち続けるしかない。　門田さんが育児に奮闘しているのを俺は本の中で耳を澄ませて感じていた。アケミちゃんの泣き声も、笑う声も、時にはヒトミ、と奥さんの名前を呼んで泣く門田さんの声も。アケミちゃんにママの記憶はほとんどない。だからなのか、幸か不幸かわからないけれど。パパ大好きっ子のまま、反抗期もなく育っていった。　アケミちゃんは門田さんのよき相棒として成長し、いつしかゆるい三つ編みのよく似合う大人の女性になった。「お父さん、お弁当忘れているよ！」朝のキッチンから張りのある高い声が響く。「おお、悪い悪い。今日は遅くなるからな」「はいはい、大丈夫、私も会社遅くなるし」 2人は無理しないで、と言いあってそれぞれ同じお弁当を持って、別々の方向に向かって家を出る。ナイスコンビだな。　しばらくして、門田さんをショートカットの女性が訪れてくることが増えた。目がクリッとしている。門田さんはそのノリコさんとひたすら本の話をしていた。俺は静かに会話に耳をすます。ノリコさんは「このミステリーはね」と明るく澄んだ声で言った。2人は静かに笑いあう。ノリコさんは、もしかして門田さんの力になってくれるのだろうか。本が結ぶ縁もいいものだ。門田さんとノリコさんはミステリーを貸し借りしているようだ。俺の仲間が増えたり減ったりした。おいおい、俺がはさまった本もそろそろ開いてくれよ、門田さん。と、ちょっと拗ねたりもした。　5年後、アケミちゃんはお嫁さんになることになった。アケミちゃんのパートナーも隣で引っ越し準備を手伝う。「お義父さん、本当に本がお好きなんですね」なかなか精悍な表情と銀縁のメガネの似合う青年だ。そこでアケミちゃんが1階のリビングから声をかけた。「お父さん、これもらっていくよ！」と、シャーロックホームズ全集に手を伸ばす。俺の出番だな。久しぶりに読みたかったのよ、と嬉しそうだ。「ああ、アケミもついに門出か」引っ越しのトラックを見送ると、門田さんは寂しそうに微笑んだ。隣には、ノリコさんがいる。おや、2人は手をつないでいるじゃないか。　そうか、門田さんも孤独じゃなくなったんだ。本の虫の遺伝子は、アケミちゃんにしっかり受け継がれたようだしな。
蜂賀三月
2025/11/05 16:39
#週5公募チャレンジお疲れ様です！昨日から面白い公募が始まっています🍌 東京ばな奈思い出877川柳 https://koubo.jp/contest/276069 こちらですが、川柳の定型リズムの5・7・5をレギュレーションで変更しているというかなり珍しい公募になっています(笑) 面白いのでさっそく応募しました～🐝 東京ばな奈自体も好きですし、また思いついたら応募するかもしれません。応募にはXアカウントが必要ですが、興味のある方は是非チェックしてみてください♪
齊藤　想
2025/11/05 16:28
クラフトビールコンテスト③用の作品を、おまけにもうひとつ投稿する。これで５作目ですが、応募できるのは３作まで(笑) 『注文の多い缶ビール』 https://short-short.garden/S-uCTzxH
おみくじあたり
2025/11/05 16:08
俳句ポスト365　以前送った

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