都合の悪い話をしようとすると「あ、ごめん、耳かきしているから」と逃げる人なんでしょうね。耳かきへ逃げられないために「あのさ、聞いてほしいんだけれど……」などと言わず、突然「別れよう」から切り出す。 まず、それを短歌にしようという発想がナイス。恋人と対峙しているというより、もはや耳かきと戦っている雰囲気な点も面白い一首です。