ハッとさせられる一首。いま、この瞬間に握手をしている人を数えられたとしたら、たしかに常に偶数でしょう。 手を握り、握り返す握手は、相手がいてこそ成立するものだからです。淡々と事実を述べている、飾り気のない文体がかえって真実味を強くします。