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行動から生まれるもの

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作文・エッセイ
公募ママ

公募歴5年、入選回数は200以上。驚異の入選確率を誇る塩田友美子さんには、どんな秘密があるのだろう。読めば自分も入選できる!?

今年は皆さんにとってどのような年でしたでしょうか。

私はたくさんのことに挑戦した一年となりました。

何かを始めるとエネルギーを使いますし失敗も付き物ですが、多くの感情に出会えますし、なにより人との出会いがあります。

特に今年は音楽活動の再開が私にとって大きく、作品にも影響がありました。

10年以上のブランクがあり自分の非力さにもがくこともありましたが、学生時代の先輩から声をかけていただき同期とオンライン発表会に参加することができました。

一度離れてしまうと記憶や知識が薄れていくものですが、少しずついろんな感覚を取り戻しています。

そうしているうちに、音楽関連の作品でいくつか入選することができたのです。

その中の一つに、第56回岐阜市文芸祭があります。

ありがたいことに短歌部門で、最高賞である文芸祭賞をいただきました。

作品がこちら。

「ふざけたら無口な君が弦楽器つま弾くようにきらきら笑う」

自分の行動や発言によって、相手が笑ってくれた瞬間の嬉しさを詠みました。

比喩を弦楽器としたのは理由があります。

幼い頃、ヴァイオリンを弓ではなく手ではじく光景を見て、その音のきらめきに衝撃を受けたことがあったのです。

「この楽器からこんな音がでるなんて」というのを、「この人からこんな笑い声が出るなんて」という感情に重ねました。

今年音楽を再開していなければ生まれなかった作品です。

今の自分と作品は直結していると感じるので、幅広い作品を作るには来年もやはりいろんなことに挑戦するしかないと思っています。

このようなご時世で、困ることはたくさんありますが、公募に関わる時間が心地よい救いとなれば望ましいです。

今年最後の気ままに公募ママとなりましたが、読んでくださる方や公募ガイドの方々に深く感謝しています。

また来年も、少しお付き合いくださると嬉しいです。

良いお年をお過ごしください。