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「母の日参り手紙コンクール」中村獅童さんが金賞を朗読

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作文・エッセイ
結果発表
金賞 受賞作品『母の日参り』パートナーシップ 参加企業・団体

 

今年の2月よりスタートした「第1回『母の日参り』手紙コンクール」の金賞作品が決定した。応募総数は1857篇。受賞作品は4月23日(月)、銀座フェニックスホールにて行われた『母の日参りパートナーシップ2018年度共同プレス発表会』にて発表された。

今回の選考委員長をつとめた歌舞伎俳優の中村獅童さんによるトークショーも行われた。獅童さんと言えば、母親の小川陽子さんの葬儀の際に見せた涙は記憶に新しい。葬儀の場で「中村獅童は小川陽子の最高傑作だったと言われるような役者になりたい」と声を震わせていた。

今回のトークの中でも「応募作品を選考する中でも、あらためて母親への想いを認識しました」と語る。同コンクールの選考委員長のオファーがあったときは、獅童さん自身の節目の時期でもあった。病気による入院、子どもの誕生……そんな中、全国より寄せられる亡き母への手紙の中に、自らに重なる部分もあったという。

今週末(4/28・29)は幕張メッセ国際展示場にて、『ニコニコ超会議2018』が開催される。獅童さんは超歌舞伎の舞台にて、初音ミクとのコラボで出演するそうだ。「病院ではみなさんからのお見舞いのメッセージに励まされました。元気な姿を見せることが恩返しになると思っています」。療養からの復帰に意気込みを見せる。

同発表会では、獅童さんによる金賞作品の朗読があった。応募者は89歳の男性だ。

P.N.余白さん(男性・89才・静岡県)

タイトル「白い目薬」

母さん、冥界(そこ)からオレが見えますか。オレ、来年は遂に九十の大台。母さんの享年を遥かにこえます。

丈夫に育ててくれてありがとう。

母さんとの想い出はキリがないけど中でもとっておきはこのエピソード。

小四の頃、歳の瀬の路地裏でメンコ遊びに興じていると

一陣の突風に襲われて目にゴミが。

「痛ッ!」慌てて家の中へ駆けこむと

母さんが「やッ大変」と赤子の弟を脇へ置き、左の二の腕でオレを支え、

右手で乳房を掴むとオレの目めがけて勢いよく絞りだす集中放乳?作戦。

その一条の白い目薬はすっかりゴミを洗い流してくれたっけ。

八十年後の今も母さんの肌の温もりと共に鮮やかに覚えています。

母さん、オレが母さんの許へいける日は遠くない。

五十年ぶりに会える母さんはどんな迎え方をしてくれるだろう。

母さんはお茶目だからこんなこと言いそう。

「アレ、えらいお年寄り。もしかしてわたしの父ちゃん?」

そしたらこう返してやろう。「三男静雄只今母上の御許へ参上」。

発表会はパートナー12者による今年度の活動内容の報告もあった。

PR活動や新商品の展開など、業種を超えたコラボによる、『母の日参り』の認知と浸透を図る姿がうかがえる。

『母の日参り』という新たな祈りの習慣は、日本人の心の原点を再認識させてくれる。同キャンペーンには12者それぞれによる想いが込められていた。

あなたもGWに墓前へ参ってみてはどうか。お墓が近くにない人も、在りし日の姿を思い浮かべ、心の中で手をあわせるだけでもよいのだ。

 

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