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中村航選 プロットだけ大賞 第3回 入選 そこに俺がいる

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作文・エッセイ
プロットだけ大賞
結果発表

-第3回-
結果発表

お題ログライン

自分ではない自分が自分として生活を送っていることに気付いた主人公が、突如居場所を失った世界で謎を追い、真実を突き止める話。


入 選

「そこに俺がいる」
夏夜米子(著)

4.3★★★★
カテゴリ シリアス ミステリー 小説

舞台・世界観

2024年東京。人との関りを絶ち、自堕落な生活を送る光のもとに大学の同窓会の知らせが届く。自分を変えたい、あわよくば当時交際していた里紗とよりを戻したいと思った光は、一大決心で同窓会へと向かう。

登場人物

犀川光(さいかわ ひかる)(28)
男性。男性。大学卒業後、起業に失敗し多額の借金を抱える。かつてキャンパス内一位と言われた美青年だったが今は見る影もない。性格は単純で浅はか。

「俺の問題か? 俺がお前を俺と思えるようになれば、全部上手くいくのか?」

西川千景(さいかわ ちかげ)(28)
男性。犀川光とは同じ大学で、自分とは真逆な彼の華やかさに憧れていた。光と同一の存在になることを目指して整形や筋トレに励んできた。

「僕『推し』とは同一化したいタイプなんだよ。細胞ごと犀川君になりたい。あれ? 嫌だなぁ、引かないでよ」

小塚里紗(こづか りさ)(28)
女性。大学時代の光の交際相手。当時、光の浅はかさに不安を覚え卒業前に別れた。現在恋人はいない。

「光、変わったね。大学のときは正直顔だけの奴って感じだったのに」

ストーリー

第1章

身を潜め自堕落な生活を送る光だったが、自分を変えようと同窓会への参加を決意する。だが驚いたことに、到着した会場にはかつてのような美しい容姿の『犀川光』がおり、里紗や友人達に囲まれ談笑していた。

第2章

誰にも気づいてもらえず会場を去った光は偽物の調査を始めた。光の名で登録されたSNSから行動範囲を調べ張り込みに徹し、ついに彼を見つける。驚いたことに対面した偽物は、ずっと会いたかったと言って笑った。

第3章

偽物の正体は千景で、落ちぶれた光に代わり憧れの『犀川光』の存在を守ってきたと語る。光は呆れる。しかしながら、自分達は同一な存在であり協力すれば里紗と復縁もできる、という千景の提案に惹かれてしまう。

第4章

光の指示のもと千景は『光』として里紗との接点を持ち、二人の仲は深まりだす。歪な関係の行きつく先は見えないが、報告として送られてくるデート写真には確かに自分と里紗が並んでいて、それは光を満足させた。


中村先生からの一言コメント

「そこに俺がいる」はファンタジー要素を使わず書き切っているのが出色だ。
※中村先生の大賞選評は2024年春号にて
掲載中です


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