中村航選 プロットだけ大賞 第3回 入選 覆面作家は立ちあがる
-第3回-
結果発表
お題ログライン
自分ではない自分が自分として生活を送っていることに気付いた主人公が、突如居場所を失った世界で謎を追い、真実を突き止める話。
入 選
「覆面作家は立ちあがる」
栗太郎(著)
4.3★★★★★
カテゴリ シリアス ミステリー 小説
舞台・世界観
半期に一度の直森賞の発表日、覆面作家である美輪雪乃がノミネートされていることもあり、文学界のみならずマスコミ全体で盛り上がっている。
登場人物 桜井理央(22)
女性。高校生の時にデビューした小説家。覆面作家「美輪雪乃」。
「私が知っています。信じてくれる人は、今はいないかもしれない。でもそれは私の小説です」
高木剛(35)
男性。理央の担当編集者。編集者としての能力は高いが女性にだらしない。
「言いがかりはやめてくれないか。君が書いた証拠あるの? こっちが訴えたいくらいだよ」
島川咲子(52)
女性。地方文学賞の授賞式で出会って以来の理央の創作仲間。
「諦めては駄目! お金やキャリア、名誉の問題じゃない。あなたの小説でしょ? あなたが守らなくて、どうするの?」
ストーリー
第1章
理央は小説家。高校生でデビューしたが学校が厳しいので高木の助言を受け覆面作家として活動してきた。直森賞受賞が決まる。驚いたことに、仮面を脱いだ美輪雪乃としてマスコミの前に姿を現したのは高木の妻だった。
第2章
高木との関係に軋みを感じるようになった矢先のできごとだ。出版社に連絡を取ると高木は退職したと言われる。理央は自分こそ雪乃と訴えるが、耳を貸す者はいない。驚いたことに高木の妻は簡単に理央に成り代わった。
第3章
偽物の雪乃が発表した新作は、理央が書き、高木が没にしたものだ。理央が雪乃と証明するものは全て高木が巧妙に奪っていた。理央は諦め、別の筆名で出直そうと考える。しかしながら理央を信じる者もいた。
第4章
創作仲間の咲子、家族、デビュー時からのファンに励まされ、高木のライバルの助力も有り、理央は自分こそが美輪雪乃であることを証明する。仮面を脱ぎ捨てた時、理央は新境地を切り開いた一作を発表するのだった。
中村先生からの一言コメント
「覆面作家は立ちあがる」は、冒頭のインパクトが良く、こちらもリアル路線で書き切れている。
※中村先生の大賞選評は2024年春号にて
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