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中村航選 プロットだけ大賞 第3回 入選 女はカンを外さない

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作文・エッセイ
プロットだけ大賞
結果発表

-第3回-
結果発表

お題ログライン

自分ではない自分が自分として生活を送っていることに気付いた主人公が、突如居場所を失った世界で謎を追い、真実を突き止める話。


入 選

「女はカンを外さない」
丸綿あむ(著)

4.3★★★★
カテゴリ シリアス SF ホラー 小説

舞台・世界観

舞台は現代日本
現代日本に住む夫婦の話。妻とは結婚五年目の男、春日満。子どもがいないのもあり、刺激がない生活に若干退屈している。会社の派遣女子にアプローチされ、まんざらでもないと考えていた。

登場人物

春日 満(かすが みつる)(35)
男性。浮気にならない範囲で女の子と遊びたいなあと考えている会社員。

「俺、無意識だけで暮らせるくらい、ボーッと生活してたんかな」

春日 未知(かすが みち)(34)
女性。満の妻。大学生時代からの付き合いで結婚した。

「なんかね、催眠術かけられるようになったみたい!」

ストーリー

第1章

カウントダウンの終わりと共に目覚めた主人公、春日満。少し高い位置から自分を見下ろしていることに気がつき恐怖する。驚いたことに、妻の未知がかけた催眠術にかかってしまったようなのだ。

第2章

幽体離脱のような状態のまま戻らない。満は慌て、浮気の報復で未知は催眠術をかけたのかと疑う。また、今後の生活を危ぶむ。しかしながら、無意識でしか動いていないはずの満でも、日常生活は成り立ってしまう。

第3章

未知も無意識の満との生活に不便はなさそうだ。毎日ルーティーンのみで生きていたのかと満は落ちこむ。しかしながら、未知は「無意識で生活できるくらい、私を大事に想ってくれてたんだね」と幸せそうに微笑んだ。

第4章

未知の笑顔に初心を取り戻し彼女を大事にしようと決意した瞬間、満の意識は元に戻る。喜びつつも首を傾げていると、未知は満面の笑みで静かに言った。
「私とやり直したいと思ったら戻れるように指示してたんだ」

中村先生からの一言コメント

「女はカンを外さない」と「プロダクション」はショートショート的にまとめたら、ホラーな要素もあって、とても面白い作品になると思う。
※中村先生の大賞選評は2024年春号にて
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