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世界報道写真展が3年ぶりに日本上陸 - 歴史的印刷工場跡で語られる世界の"今"

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報道発表
春から夏までオランダ・アムステルダムで開かれたWorld Press Photoの写真展。荘厳な教会が会場だった。 ©World Press Photo Foundation

世界で最も権威ある写真コンテストの一つ「世界報道写真コンテスト」の展示会が、2021年以来となる日本での開催を京都で実現する。2024年11月30日から12月29日まで、京都新聞ビル地下1階の印刷工場跡を会場に「世界報道写真展2024京都」が開催される。

 

今年で67回目を迎える世界報道写真コンテストには、130の国と地域から約4,000人、総数約6万点もの作品が寄せられた。その中から選ばれた約30人の入賞作品が展示される。「今年の写真」に選ばれたのは、パレスチナ人フォトジャーナリスト、モハメド・サレムさんが捉えた「めいの遺体を抱きしめるパレスチナ人女性」だ。

注目すべきは、日本からも受賞者が出ていることだ。京都新聞の松村和彦氏が「700万人時代-認知症とともに生きる」をテーマに撮影した連載作品「心の糸」が、オープンフォーマット部門アジア地域で優勝を果たした。

展示される作品群からは、ロシアのウクライナ侵攻、ミャンマーの軍事政権による市民弾圧、そしてアマゾンの干ばつやカナダの森林火災など、世界が直面する深刻な課題が浮かび上がる。本展示会は、これらの問題を写真という普遍的な言語で伝え、考える場を提供する。

 

展示会場となる京都新聞ビルの印刷工場跡は、1975年から約40年にわたり新聞を印刷し続けた歴史的な場所だ。高さ約10メートル、広さ約1000平方メートルという巨大な吹き抜け空間に、壁に染み付いたインクの跡や残るインクの香りが、報道の歴史を今に伝えている。

主催者は開催資金確保のためクラウドファンディングを実施中だ。入場料を無料とし、より多くの人々に世界の「今」を伝えようとする一方で、フォトジャーナリストたちの努力を形にするための高品質なプリントや、オランダからの作品輸送には多額の費用が必要となっている。

会期は2024年11月30日から12月29日まで(12月15日は休館)。開館時間は午前10時から午後6時まで。

 

出典:http://event.kyoto-np.co.jp/event/1727767600.0826.html