デジタル技術で未来を拓く!全国85チームから選抜された高専女子12チームが社会課題解決に挑戦
社会課題の解決にテクノロジーで挑む「第3回 高専GIRLS SDGs × Technology Contest(高専GCON2024)」の本選出場12チームが決定した。全国の国公私立高専から参加した85チームの中から、厳しい審査を勝ち抜いたチームが、2024年12月15日に日経ホール(東京・大手町)で開催される本選で成果を競う。
今回選出された12チームの提案は、地域特性を活かした独創的なものが目立つ。北海道の函館高専チームは酪農業界の課題解決に挑戦し、三重県の鳥羽商船高専チームは海女文化の存続と海洋資源の回復に取り組む。また、沖縄高専チームは地域特有の赤土問題とサンゴ保護を組み合わせた提案を行うなど、地域に根ざした課題解決を目指している。
技術面では、AIやドローン、衛星データの活用など最新テクノロジーを駆使した提案が多く見られる。米子高専チームはドローンとAI動作解析を組み合わせたスポーツ競技力向上アプリを開発し、木更津高専チームは衛星データを用いて「魚のゆりかご水田」の分布把握に挑戦している。
本選では、最優秀賞(文部科学大臣賞)1チーム、優秀賞2チーム、企業賞が選考される。審査は、豊橋技術科学大学特任理事の後藤景子氏をはじめとする産学の専門家によって行われる。また、本選の模様は日経チャンネルでライブ配信され、事前申込者には各チーム紹介入りのプログラムが進呈される。
高専GCONの特徴は、コンテストにとどまらず、各校でのダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進や、高専生のキャリア支援活動も行っている点だ。本選に進出できなかったチームの中からも、SDGs奨励賞やイノベーション奨励賞など、特色ある取り組みを評価する賞が設けられている。
なお、本コンテストは19社の企業協賛を得ており、内閣府や文部科学省をはじめとする多くの機関・団体が後援している。高専女子学生たちの挑戦は、産学官が一体となって次世代の技術者育成を支援する新たな取り組みとして注目を集めている。