JICA国際協力賞が新設!開発途上国支援の第一人者3組が受賞、途上国と日本をつなぐ画期的な取り組みを表彰
独立行政法人国際協力機構(JICA)は、従来のJICA理事長表彰を刷新し、新たに「JICA国際協力賞」を設立。第1回となる2024年の授賞式が11月8日、JICA本部で開催された。日本のODA70周年という節目の年に実施された今回は、開発途上国の発展に顕著な功績を残した3組が受賞の栄誉に輝いた。
今回の受賞者は、中南米都市・地域計画家協会、NGOスランガニの馬場繁子代表、そして宮崎大学を中心とした産学官連携グループ。中南米都市・地域計画家協会は、日本の土地区画整理の手法を14カ国に展開し、都市計画の改善に貢献。馬場代表は、37年にわたりスリランカの子どもたちの教育環境整備に尽力。宮崎大学グループは、バングラデシュのICT人材育成と日本の地方創生を結びつける画期的なプロジェクトを展開した。
田中明彦JICA理事長は授賞式で、受賞者たちの活動がJICAのビジョン「信頼で世界をつなぐ」を体現するものであり、「人間の安全保障」の実現に大きく寄与していると評価。選考委員代表の近藤哲生氏は、推薦された案件の質の高さに触れ、日本の国際協力の蓄積の深さを実感したと述べた。
本賞は外部委員による選考を取り入れた新しい表彰制度として、今後も国際協力の現場で活躍する個人・団体の功績を広く発信していく予定だ。