福島県が贈る、心温まる新作アニメーションが誕生した。『ルックバック』で日本アカデミー賞を受賞し、国内外で高い評価を得た押山清高監督が、自身の故郷である福島県を舞台に描いた完全オリジナル短編アニメーション『赤のキヲク』が、2025年3月27日に公開された。

本作は、福島県の総合情報誌「ふくしままっぷ」の特別企画として制作された。押山監督は、アニメーションの監督・脚本・キャラクターデザインに加え、アニメーションや背景美術など全ての作画を担当。細部までこだわり抜いた映像表現と、アーティストのedda氏と共同制作した歌詞による音楽が融合した、渾身の一作に仕上がっている。

物語は、故郷を離れた一人の女性が自分の原点を振り返るという内容で、押山監督自身の実体験をもとに描かれている。福島で生まれ育った20年間の原体験が、鮮やかな映像と心に響く音楽で表現されており、観る者の心を揺さぶる。

主題歌「赤のキヲク」は、edda氏が歌唱と作詞を担当。「いつだって帰ることができる」という思いを込めた歌詞が、故郷を離れて頑張る人々の心に寄り添う。編曲と演奏を担当した中島ノブユキ氏は、「不思議な力に心が揺さぶられた」と語っており、音楽面でも作品の魅力を引き立てている。

押山監督は「福島を知らない方には、その存在を知るきっかけに、また、福島に限らず誰にでもある『自分の原点』に思いを馳せ、忘れかけていた大切な何かを再確認する機会になれば」とメッセージを寄せている。

『赤のキヲク』は、福島県の特設サイト（https://fukushimamap.jp/special/）で公開中。故郷への想いを描いた本作は、見る人それぞれの「ふるさと」を思い出させる、心に残る作品となっている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000052707.html