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写真の魅力再発見!東京都写真美術館が30周年記念で珠玉のコレクション展

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報道発表
小本章《90-23》〈Seeing〉より 1990年 銀色素漂白方式印画(プレスリリースより)

東京都写真美術館が総合開館30周年を迎える2025年、特別な展覧会「TOPコレクション トランスフィジカル」を開催する。7月3日から9月21日まで行われるこの展示会は、写真と映像の歴史を振り返りつつ、現代における表現の在り方を問いかける意欲的な試みだ。

本展の最大の特徴は、4人の学芸員による多彩なテーマ設定だ。「撮ること、描くこと」「dance」「COLORS」「虚構と現実」「ヴィンテージと出会うとき」という5つのセクションで構成され、それぞれが写真・映像表現の異なる側面に光を当てる。

見どころの一つは、世界最古のカラー写真《アジャンの風景》(1872年)をはじめとする貴重なオリジナルプリントの数々。デジタル時代だからこそ、「唯一性」や「物としての魅力」を持つこれらの作品は新鮮な驚きを与えてくれるだろう。

また、オランダの写真家アーウィン・オラフの作品が東京都写真美術館で初展示されることも注目に値する。パンデミック下での自主隔離を捉えた〈エイプリルフール〉シリーズなど、現代社会を鋭く切り取った作品群は必見だ。

さらに、アンセル・アダムスやシンディ・シャーマンといった巨匠から、山城知佳子や森村泰昌など日本を代表する作家まで、約185点もの多彩な作品が一堂に会する。写真愛好家はもちろん、アート初心者にとっても、写真・映像表現の奥深さを体感できる絶好の機会となるだろう。

関連イベントも充実しており、アーウィン・オラフ作品についてのスペシャルトークや、写真・映像研究者と学芸員による連続対談など、展示をより深く理解するためのプログラムが用意されている。

デジタル技術の進化により、写真の在り方が大きく変化している今だからこそ、「物質性」や「身体性」に焦点を当てた本展は、写真・映像表現の本質を問い直す貴重な機会となりそうだ。東京都写真美術館が30年かけて築き上げてきたコレクションの真価が、ここに凝縮されている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000803.000038211.html