日本最北端のベーカリーが世界を制覇!「北のはしベーカリー」がデザイン界の二冠を達成


北海道稚内市の小さなベーカリーが、世界的なデザイン賞で快挙を成し遂げた。「北のはしベーカリー」が、英国ロンドンで開催された「D&AD Awards 2025」において、新ブランドアイデンティティ – ロゴ部門でWood Pencil(銅賞相当)を受賞したのだ。これにより、先日のニューヨークADC 104th Annual AwardsでのSilver Cube受賞と合わせて、世界二冠を達成した。
D&AD Awardsは、1962年に創設された世界有数のクリエイティブ賞だ。2025年は86か国から11,689点を超える応募があり、ロゴ部門のペンシルは計21本のみという狭き門だった。その中で、地方発のスモールブランドである「北のはしベーカリー」が評価されたことは、北海道初の快挙として注目を集めている。
受賞したロゴデザインは、稚内の"最北端"を象徴する風・麦・海を一本のラインで結ぶアイデアと、活版印刷などクラフト感を重視した仕上げが高く評価された。クリエイティブディレクターの鎌田順也氏は、「北海道地図の先端部分」と「はし」という文字を足のように組み合わせることで、マークが生きたキャラクターのように感じる、チャーミングでユーモアのあるデザインにまとめたという。
「北のはしベーカリー」は、最北の地・稚内の素材を活かし、無添加・長時間発酵で焼き上げる食パン「北のはし食パン」をはじめとするベーカリーブランドだ。今後は「北のはし」の枠をパンから地域全体へと拡げ、最北の生産者・事業者と横断的に結びつくことで、稚内発の食を全国へ発信する地域ブランドへと発展させていく計画だ。
運営元の相沢食料百貨店は、稚内市で100年続くローカルスーパーマーケット。「これからの食のあたりまえ」をつくる百貨店を目指し、身体にやさしい自社商品を中心に展開している。今回の世界的な受賞を機に、稚内が育む食資源を世界基準へ高めていく取り組みがさらに加速しそうだ。
地方発の小さなブランドが世界的な賞を受賞したことは、地域の魅力を世界に発信する可能性を示している。「北のはしベーカリー」の今後の展開に、注目が集まりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000162554.html