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桃山時代の名画が里帰り!キヤノンの最新技術で蘇る「桐竹鳳凰孔雀図屏風」の驚きの再現度

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報道発表
「桐竹鳳凰孔雀図屏風」高精細複製品(プレスリリースより)

キヤノンと京都文化協会が推進する「綴プロジェクト」の一環として、クリーブランド美術館所蔵の「桐竹鳳凰孔雀図屏風」の高精細複製品が、大阪府和泉市に寄贈されることが発表された。この複製品は、2025年6月から2026年3月まで和泉市久保惣記念美術館で一般公開される予定だ。

「桐竹鳳凰孔雀図屏風」は、桃山時代に描かれた絢爛豪華な屏風絵で、桐と竹を背景に鳳凰と孔雀が描かれている。右隻には春、左隻には秋の情景が細緻に表現されており、日本美術史上極めて価値の高い作品として知られている。作者は土佐光吉の名が挙げられており、その繊細な筆致と色彩感覚は見る者を魅了する。

今回の複製品制作には、キヤノンの最新イメージング技術が駆使された。フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」による高精細撮影、独自開発のカラーマッチングシステムによる画像処理、そして12色の顔料インクを搭載した大判インクジェットプリンターでの出力が行われた。さらに、京都の伝統工芸士による金箔装飾が施され、オリジナルの文化財を限りなく忠実に再現することに成功している。

和泉市久保惣記念美術館での展示では、ガラスケースなしで間近に鑑賞できる点が特筆される。来場者は、鳳凰や孔雀の羽に施された金箔の輝きや、細部にわたる色調を実物大で堪能することができる。また、写真撮影も可能とのことで、SNS映えする展示としても注目を集めそうだ。

「綴プロジェクト」は2007年から始まった文化支援活動で、これまでに葛飾北斎や俵屋宗達、尾形光琳の作品など、60点以上の高精細複製品を制作してきた。今回の「桐竹鳳凰孔雀図屏風」の里帰りは、最新技術と伝統工芸の融合による文化財保護の新たな可能性を示すものとして、美術ファンのみならず、テクノロジー愛好者からも大きな関心を集めている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001108.000013980.html