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世界的文学賞を総なめ!『ジェイムズ』が日本上陸、アメリカ文学界に衝撃を与えた問題作

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論文・評論
報道発表
Photo: Michael Avedon(プレスリリースより)

アメリカ文学界に激震を与えた小説『ジェイムズ』が、ついに日本上陸する。パーシヴァル・エヴェレット著、木原善彦訳によるこの作品は、2025年6月27日に河出書房新社から刊行される。

『ジェイムズ』は、マーク・トウェインの名作『ハックルベリー・フィンの冒険』を、黒人奴隷ジムの視点から大胆に再解釈した物語だ。2024年の発表以来、ピュリツァー賞、全米図書賞など、世界の名だたる文学賞を次々と受賞。各紙誌で年間最優秀図書に選出されるなど、まさに文学界の話題をさらった。

本作の特徴は、強烈な皮肉とブラックユーモアを駆使しながら、アメリカの歴史の暗部に鋭くメスを入れる点にある。主人公ジェイムズ(ジム)たち黒人奴隷は、白人の前では訛った"黒人英語"を話す一方、黒人同士では洗練された言葉で本音を語る。この二重性が、読者に痛快な読後感をもたらす。

翻訳を手がけたのは、日本翻訳大賞受賞の実力者・木原善彦氏。その卓越した翻訳力により、エヴェレットの特異な文体や皮肉なユーモアが見事に日本語で再現されている。

本作は単なる名作の焼き直しではない。奴隷制度の残酷さを描きつつ、人間の尊厳と自由を守るための闘いを、読者の魂に深く問いかける。そして、現代社会にも通じる人種差別や権力構造の問題を浮き彫りにする。

『ジェイムズ』は、文学ファンはもちろん、社会問題に関心のある読者にも強くお勧めしたい一冊だ。アメリカ文学の新たな地平を切り開いた本作が、日本でどのような反響を呼ぶのか。今から期待が高まる。

なお、本作の映画化権はすでにユニバーサル・ピクチャーズが取得しており、スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務めるという。文学界のみならず、映画界でも注目を集める『ジェイムズ』。この機会に、ぜひ原作を手に取ってみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000977.000012754.html