高野山の僧侶が捉えた「いのち」の瞬間 - 高橋直暉写真展が東京で開催


東京・新宿のアイデムフォトギャラリー[シリウス]にて、高野山真言宗の僧侶でもある写真家・高橋直暉氏の写真展「いのち 〜不語成友 語らず友となる〜」が2025年7月3日から9日まで開催される。本展では、高野山での修行中に出会った鳥や虫たちとの静かな対話を通じて見出した「いのち」の在り方が表現される。
1998年生まれの高橋氏は、幼少期から昆虫の飼育・観察を通じて生命の美しさに魅了され、写真の道へと進んだ。大学在学中に僧侶としての修行を経験し、現在は準別格本山奥羽高野山極楽寺の副住職を務めながら、写真家としても活動を続けている。
展示される50枚のカラー写真は、言葉を交わさずとも心が通じ合う瞬間を切り取ったものだ。高橋氏は「語らず友となる」という言葉で、生き物たちとの無言の交流を表現している。厳しい修行の中で見出した「いのち」の姿が、観る者の心に静かに語りかけてくる。
写真展期間中の7月5日には、高橋氏と写真家の岡本洋子氏によるギャラリートークも予定されている。昆虫を通じて人間社会を照らし出す高橋氏の視点や、僧侶としての経験が写真表現にどのように影響しているかなど、興味深い話が聞けるだろう。
高橋氏はこれまで、日本大学芸術学部写真学科の学生選抜作品展や、エプソンフォトグランプリなど、数々のコンテストで受賞歴を持つ。また、カメルーンやマダガスカルなど海外での撮影経験も豊富で、幅広い視野を持つ新進気鋭の写真家として注目を集めている。
生命の神秘と美しさを捉えた本展は、日々の喧騒を忘れ、静かに自己と向き合う貴重な機会となりそうだ。入場は無料で、写真愛好家はもちろん、心の癒しを求める人々にもおすすめの展覧会といえるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001559.000002663.html