東京・南青山のYUGEN Galleryが、2025年10月4日から19日まで、漫画家・しりあがり寿の個展を開催する。今回の展示テーマは「カワイイ地獄」。ギャラリー空間全体を地獄に見立てた斬新な構成が話題を呼びそうだ。

しりあがり寿といえば、ナンセンスギャグと鋭い社会風刺を融合させた独特の作風で知られる漫画家。代表作『真夜中の弥次さん喜多さん』や東日本大震災を題材にした『あの日からのマンガ』など、数々の話題作を世に送り出してきた。その功績が認められ、2014年には紫綬褒章も受章している。

近年、地獄をテーマにした展覧会が各地で開催され注目を集めているが、しりあがり寿の「カワイイ地獄」はどのような世界観を描き出すのか。脱力系の漫画表現とアートの批評性を巧みに結びつける彼の手腕に、美術ファンからも熱い視線が注がれている。

また、日本のポップカルチャーを代表する「カワイイ」という要素を、しりあがり寿がどのように解釈し表現するのかも見どころの一つ。従来の地獄絵とは一線を画す、ユーモアあふれる作品群が展示されることだろう。

YUGEN Galleryは2022年に設立された比較的新しいギャラリーだが、日本の現代アートを専門に扱い、新進気鋭のアーティストを積極的に紹介している。今回のしりあがり寿個展も、そんな同ギャラリーの意欲的な取り組みの一環と言えるだろう。

入場は無料。平日は13時から19時まで、土日祝日は13時から20時まで開館している。最終日の10月19日は17時で閉場となるので注意が必要だ。現代アートと漫画の境界を軽々と越える、しりあがり寿ワールドを体感できる貴重な機会。アート好きはもちろん、漫画ファンも見逃せない展覧会となりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000492.000074187.html