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中村航選 プロットだけ大賞 第9回 入選 ログアウトしたくなる、この世界で

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漫画原作・ストーリー原案
プロットだけ大賞
結果発表

-第9回-
結果発表

お題ログライン

引きこもりのゲームオタクが、バーチャル世界で出会った美少女アバターの正体を知り、現実世界での関係性を築こうとする話。


入 選

「ログアウト
したくなる、
この世界で」
五十嵐トワ(著)

4.3★★★★
カテゴリ 青春 ヒューマンドラマ 小説

舞台・世界観

現実の孤独から逃げるようにVRゲーム「エテルニア」に没頭する若者たち。感情すら記録される仮想世界で、過去と重なるアバターとの出会いが、現実をもう一度生き直すきっかけとなる。

登場人物

久瀬くぜ悠人ゆうと(24)
男性。大学を中退し、引きこもって4年。 VRゲーム「エテルニア」内では“ユウ”と名乗る。唯一の親友・蓮の死を境に、心に空白を抱えたまま、現実に戻れずにいる。

「君をまた失ったら、俺はもう本当に戻れない」

七瀬ななせあかり(20)
女性。現実での居場所をなくし、仮想世界に逃げ込んだ若者。ゲーム内では“シエル”と名乗る。死を望みながらも、ユウとの出会いが心の奥を静かに揺らしていく。

「ゲームみたいに、リセットできたら楽なのにね」

白鷺しらさぎれん(享年20)
男性。悠人のかつての親友。ゲーム内では“ゼロ”と名乗っていた。4年前、突然ログインが途絶え、その後、自ら命を絶ったことが判明した。

「ログアウトって、誰にもバレずに消える魔法みたいだよな。(※回想)」

ストーリー

第1章

いつものようにVRゲームに没頭していた悠人は、かつての親友・蓮と同じアバターを見つける。不安と好奇心のまま声をかけると、驚いたことに返ってきたのは女性の声だった。

第2章

“シエル”と名乗るその女性は、ただ「可愛いから」と言う理由でアバターを選んだという。蓮を思い出させるその背中に、悠人は知らず知らず惹かれていった。しかしながら、彼女は静かに「消えたい」と口にした。

第3章

灯の言葉に、悠人は蓮の死を思い出さずにはいられなかった。今度こそ誰も失いたくない。そう強く願った悠人は、現実の彼女に会いに行こうと決める。しかしながら、灯はすでに「消える準備」を始めていた。

第4章

灯を探し続けた悠人は、ギリギリのところで彼女を引き止める。ログアウトしたくなるこの世界で、灯は「生きてみようかな」と笑った。その小さな選択が、確かにふたりの現実を変え始めていた。


中村先生からの一言コメント

「ログアウトしたくなる、この世界で」は死んだ友人の面影を追いかけながら、死に近付こうとする二人が、「生きてみようかな」思う話。死と生の境界線上に美はあるのかもしれない。
※中村先生の大賞選評は2025年秋号にて
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