木内昇が語る江戸の出版文化、大佛次郎賞受賞記念講演会


大佛次郎賞受賞、木内昇による講演会開催
歴史の陰影に潜む人間像を鮮烈に描き出す時代小説の旗手・木内昇が、『雪夢往来』で第52回大佛次郎賞を受賞しました。緻密な取材と鋭い洞察で主要文学賞を次々と射抜き、現代文学に揺るぎない存在感を刻む作家による記念講演会が開催されます。
江戸時代の出版文化と書き手の思い
講演の演題は「江戸の出版文化~京伝、馬琴、牧之と版元の人々~」です。江戸時代、ほとんどの戯作者には潤筆料、つまり原稿料は支払われなかったと言われています。それでも人々は物語をつむぎ、版行を望みました。山東京伝、曲亭馬琴といった江戸の人気戯作者と、地方からの発信を試みた鈴木牧之の足跡を追いつつ、彼らをとりまくあまたの版元の工夫や奮闘にも着目します。市井の人々を楽しませた出版文化とはどういったものだったのか、現代の出版界との比較も交え、考察されます。
受賞作『雪夢往来』について
受賞作『雪夢往来』は、越後塩沢の縮仲買商・鈴木牧之が綴った雪話が山東京伝の目に留まり、出板に動き始めるも、板元や仲介者の事情に翻弄される物語です。のちのベストセラー『北越雪譜』誕生までの長すぎる道のりを、京伝、弟・京山、馬琴の視点からも描き、書くことの本質を問う本格歴史長篇となっています。
講演会開催概要
講演会は2026年6月13日(土)14時開演、13時30分開場です。会場は横浜市開港記念会館講堂(横浜市中区本町1丁目6番地)で、料金は900円(全席自由)となります。チケットはチケットぴあ(Pコード:659-459)で2月21日(土)10時から6月12日(金)23時59分まで、大佛次郎記念館窓口では2月21日(土)10時から6月12日(金)16時まで取り扱われます。残席がある場合のみ、当日12時30分より会場で販売される予定です。
木内昇のプロフィール
木内昇は1967年生まれ。出版社勤務を経て、フリーの編集者やライターとして活動していた2004年に『新選組幕末の青嵐』で小説家デビューしました。2008年の『茗荷谷の猫』で話題となり、早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞。2011年には『漂砂のうたう』で直木賞を受賞しています。2013年の『櫛挽道守』は中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞。2025年には『雪夢往来』で大佛次郎賞・中山義秀文学賞を、『奇のくに風土記』で泉鏡花文学賞を、『惣十郎浮世始末』で舟橋聖一文学賞を受賞しました。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001459.000014302.html