高卒採用で待遇改善進む一方、7割の教員が「ミスマッチ」に課題


求人票の増加で待遇改善が加速
高校生の就職活動を支援するジンジブが進路指導に携わる全国の高校教員237名を対象にアンケート調査を実施した。2026年3月卒(26卒)の就職活動の振り返りから、採用競争による待遇改善が顕著に進んでいることが明らかになった。
学校に届く求人票について、教員の43.5%が「増えた」と回答。さらに求人票の内容面では、「給与・賞与(72.2%)」や「休日数(51.1%)」など待遇改善が突出しており、企業間の採用競争の激化を示している。約8割強の高校で求人票が前年並みもしくは前年以上に届いた一方で、職種の選択肢が増えたと感じる教員は27.4%にとどまった。特定の職種における企業間の奪い合いが激化していることがうかがえる。
教員の業務負担が増加、面接指導が最大の課題
求人票の増加に伴い、進路指導の業務負担も増している。26.2%の教員が前年より負担が「増している」と回答した。特に負担を感じている業務は「面接練習の指導(51.6%)」「個別のキャリアアドバイス(38.7%)」「企業との情報交換(35.5%)」が上位を占めている。
求人票が「増えた」と回答した教員では、業務負担が「増している」割合が34%に跳ね上がった。負担に感じる業務では「求人票の管理」が42.9%まで増え、求人票の量に比例して業務が増えている実態がある。企業の「高校訪問」も42.2%と前年比で大幅に増加しており、自由記述では「新規企業の訪問ラッシュに対応しきれず、授業や生徒対応が圧迫されている」という声が寄せられた。
7割の教員が「ミスマッチ」に苦慮、早期離職への不安も
課題として浮き彫りになったのが、生徒と企業のミスマッチ問題である。64.1%の教員が「生徒とのマッチング」に苦慮していると回答した。情報が多くて整理がつかないと回答した教員も27.4%に上っている。
自由記述では「求人票が増えたことで、条件面だけで企業を選ぶ生徒が増えており、就職後のミスマッチや早期離職が心配」という不安の声が相次いだ。「就職活動以前にインターンシップや職場体験がもっと必要」という意見も寄せられ、「働くリアル」を伝える体験の創出が急務であることが示唆されている。
企業に求められる3つの行動変容
ジンジブは調査結果に基づき、27卒採用を勝ち抜くために企業には3つの行動変容が必要だと提言している。
第一に「先生にわかりやすい情報のデジタル化」である。膨大な求人票の束に埋もれないよう、自社の強みや社風を一目で理解できる情報整理が不可欠となる。第二は「働くリアルを伝える体験の創出」で、インターンシップや職場見学会を通じて、条件だけでは見えない仕事のやりがいを伝えることがミスマッチ防止の近道である。第三は「高校生への直接発信力の強化」で、SNSや採用サイト、キャリア授業への参加を通じて高校生に直接かつ魅力的に情報を届けることが重要となる。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000226.000048030.html