立石賞2024年受賞者決定、マッスルスーツ開発者ら2名を表彰


第9回立石賞の受賞者が決定
公益財団法人立石科学技術振興財団は、第9回立石賞の受賞者を決定した。功績賞に東京理科大学工学部機械工学科の小林宏教授、特別賞に沖縄科学技術大学院大学神経計算ユニットの銅谷賢治教授を選出している。
立石賞は同財団設立20周年を記念して2010年に創設された隔年の顕彰事業で、功績賞と特別賞の2つで構成される。各賞に対して賞状、賞碑および賞金500万円をもって顕彰する。今年は公募で受け付けた推薦の中から、財団の選考委員会および理事会にて選出された。
功績賞:マッスルスーツで社会課題に貢献する小林宏教授
功績賞を受賞した小林宏教授は、「生涯にわたり自立した生活を支える」ことを理念に、人の身体機能を補助する装置の研究開発を推進してきた。独自の空気圧人工筋肉技術を活用した腰部補助機能を有する装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」は、軽量で柔軟でありながら高い補助力を発揮し、人の自然な動作を妨げない「人に寄り添う機械」として高く評価されている。
電力を必要としないモデルの展開で利用環境を広げ、実用化と低価格化、量産化を実現した。現在、世界22か国で累計3万台以上を普及させており、作業支援やヘルスケア用途に活用され、高齢化や労働力不足といった社会課題の解決に貢献している。
特別賞:脳機能解明と強化学習で新分野を開拓した銅谷賢治教授
特別賞を受賞した銅谷賢治教授は、生き物が試行錯誤を通じて多様な行動を学ぶ仕組みを手がかりに、新たな行動を自らの経験から学ぶ人工知能やロボットの研究を切り拓いた。行動の結果を評価しながら最適な行動を学ぶ「強化学習」の理論を発展させ、連続的で複雑な環境にも適用できる学習アルゴリズムの基盤を確立している。
その理論を人間や動物の脳の学習メカニズムの解明へと発展させ、脳科学と情報工学を結ぶ新たな学問領域の形成に貢献した。学際的な教育プログラムや国際的研究拠点の立ち上げを通じて、多くの若手研究者を育成し、人間と機械の調和を促進する社会の基盤づくりに寄与している。
立石科学技術振興財団の今後の取り組み
立石科学技術振興財団は、今後もエレクトロニクスおよび情報工学の分野で人間と機械の調和を促進する研究および国際交流に対する助成活動を行い、技術革新と人間重視の両面から、真に最適な社会環境の実現に貢献していく方針である。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000161.000120244.html