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音を可視化して探索する新技術、関西大学の学生が国際カンファレンスで発表へ

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報道発表
プレスリリースより

音色選択の課題を解決する新技術

関西大学総合情報学部の米田美優さん(総合情報学研究科 博士課程前期課程2年次生)は、音の特徴の関係性を可視化し、カテゴリにとらわれず音色を探索できる新技術を開発した。この研究成果は、6月に秋葉原で開催される音響・音楽技術の国際カンファレンス「Audio Developer Conference 2026(ADC 2026)」に採択され、発表される。

音楽制作や映像制作の現場では、数百から数千、場合によっては1万規模に及ぶ音色ライブラリの中から目的の音を選ぶ必要がある。しかし音は文字や画像と異なり、一度に複数を並べて比較することが難しく、一つひとつ試聴しながら記憶に頼って比較する必要があるという課題を抱えていた。さらに「ピアノ」「ギター」といった楽器カテゴリや名称情報に基づく検索に依存する傾向があり、音そのものの印象や類似性に基づいて柔軟に探索することが難しかった。

音の特徴量を可視化するシステム

本研究では、音の特徴量(音響的な性質)をもとに音同士の類似度を算出し、その関係性をネットワーク構造として可視化するシステムを開発した(特許出願中)。各音は点として配置され、似た音ほど近くに表示されるため、音同士の関係性を視覚的に把握しながら直感的に探索することができる。

従来のように個別に試聴しながら音を探すのではなく、関係性を俯瞰しながら目的の音や類似した音へと効率的にたどり着くことが可能になる。カテゴリ情報を保持しながらも、それに縛られない横断的な探索を可能にしており、ジャンルを越えた新たな音の組み合わせや発見を促す。

幅広い分野への応用を期待

本技術は音楽制作支援にとどまらず、音の設計・選定が求められる幅広い分野への応用が期待されている。自動車における通知音や車内音環境の設計、工場の警告音、家電製品の操作音などにおいては、「聞き取りやすさ」や「印象の違い」といった音の特性を踏まえた設計が重要となる。本技術により、音同士の関係性を可視化しながら検討できることで、従来は経験や試行錯誤に依存していた音設計のプロセスを効率化し、より適切な音の選定や新たな音の組み合わせの創出につながることが期待される。

今後は、音楽制作ソフトへの組み込みや、音色設計・音探索のためのプラットフォームとしての展開を視野に入れている。分野ごとの用途に応じたインタフェースの最適化やデータの拡張を進めることで、産業界における音設計支援技術としての実用化を目指す方針だ。発表は2026年6月3日(水)14:00~15:00に予定されている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000284.000013058.html