別府市全公立幼稚園で才能発見プログラム開始、5歳児250名が対象


別府市とイノカが自然体験を通じた才能発見を実施
株式会社イノカと大分県別府市は、2026年5月より別府市内の全公立幼稚園に通う5歳児約250名を対象に、自然体験を通じて子どもの多様な個性を「才能」として発掘・可視化する「才能発見プログラム」を開始する。就学前の子どもたちが持つ個性を独自の視点で可視化し、小学校へ確実に繋いでいくことで、地域全体でその成長を支え続ける「才能発見インフラ」の構築を目指すもの。自治体が主体となり全園規模で実施するこの取り組みは、全国初の先駆的なモデルケースとなる。
現状:発達確認の機会不足と「発見型」支援の欠落
現在、3歳児健診から小学校入学までの期間における公的な発達確認の機会は乏しく、5歳児健診の実施率はわずか14.1%に留まっている。また、既存の公的支援の多くは「課題の克服」を主眼としており、一人ひとりの強みを早期に発見し、ポジティブに伸ばしていく「発見型」のメニューはほとんど存在しないのが実情だ。イノカは、自然という「正解のない問い」に対し、遊びながら最適解を模索する教育プログラム「環境エデュテインメント」を全国で展開してきた。本事業は、この支援の空白地帯である5歳児を対象に、自然体験を通じて一人ひとりの特性を「才能」として定義・可視化する、日本初の自治体全園実施モデルである。
プログラムの5つの才能の「レンズ」とは
イノカは、多様な専門性を持つプロフェッショナル集団として、自然という対象に向き合う子どもたちの多種多様な反応を、未来を切り拓く5つの才能の芽として体系化している。サイエンスは「観察と問いの生成」で、単に見るだけでなく対象に深く入り込み「なぜ?」を突き詰める姿を指す。エンジニアは「構造の理解と改善」で、物事の仕組みや「ロジック」に興味を持つ姿。クリエイターは「独自の感性と自己表現」で、自分だけの世界観を持ち形にすることに喜びを感じる姿だ。ビジネスは「価値創造と共栄」で、「みんな(自然も含む)」にとって良い状態や仕組みの繋がりを捉える姿。コミュニケーターは「伝える情熱」で、発見や感動を誰かに教えたい、共有したいという強いエネルギーを持つ姿である。本プログラムにおいて、大人の役割は「正解を教えること」ではなく、専門スタッフが子どもが何に夢中になり、どのレンズで世界を捉えたかを丁寧に観察・翻訳することに徹する。
海と温泉を舞台にした全5回の体験プログラム
プログラムは別府の「海」と「温泉」を舞台にした全5回の探究型で構成される。5月19日から6月5日の海(磯)フィールド体験では、地域のビーチで、顕微鏡を用いて肉眼では見えない微生物の世界を観察するなど、科学的な好奇心や微細な変化に気づく感性を刺激する活動を行う。9月1日から9月18日の温泉フィールド体験では、別府特有の温泉生態系やお湯の熱を利用した人々の営みを学習し、自然の力を社会に活かす仕組みに触れて多角的な視点を養う。11月の振り返り・表現では、体験したことを自分なりの「レンズ」で表現し、専門家からのフィードバックを受けることで、自分の個性を肯定し自信を深める。
才能を記録する「気づきノート」で小学校へ引き継ぎ
プログラム期間中、専門スタッフが子ども一人ひとりの活動を詳細に観察し、その記録を「気づきノート」としてまとめる。イノカ独自の指標「SICS(安心度・夢中度)」に基づき、子どもがどの瞬間に最も目を輝かせ、何に没頭していたかを客観的に評価する。また「生き物が好き=研究者」という枠に捉われず、その子の行動がどのレンズに近いかを分析し、多様な個性をポジティブな言葉で定義する。作成された「気づきノート」は保護者に贈られるとともに、小学校就学時の支援資料として活用され、幼児期に見つかった才能の芽を教育の現場が切れ目なく引き継ぎ、その子らしい成長を地域全体で支える伴走型の教育インフラとなる。
全国への展開を目指し、別府からモデルを構築
日本中の自治体や教育現場が、子どもたちの「個性」をどう守り、どう伸ばすべきかという大きな問いに直面している。既存の評価軸では捉えきれない特性を持つ子どもたちの「輝き」が、誰にも気づかれぬまま埋もれてしまうことは、社会全体にとって大きな損失だ。イノカは、自然という「正解のない問い」を通じれば、どんな子どもの中にも未来を切り拓く独自の才能が眠っていると確信しており、別府の海と温泉から始まったこの「才能発見プログラム」を日本の新たな教育として浸透させたいと考えている。イノカは別府市を起点に、日本中の子どもたちが自分の特性を「武器」として誇れる社会の実現に向け、このモデルを全国へ展開してまいる予定だ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000047217.html