浦上春琴の傑作が岡山に里帰り、高精細複製品を県立美術館に寄贈


米国所蔵の文化財が岡山県へ
キヤノン株式会社と特定非営利活動法人京都文化協会は、「綴プロジェクト」の第18期作品として制作した、米国ミネアポリス美術館蔵「春秋山水図屏風」(浦上春琴筆)の高精細複製品を岡山県立美術館へ寄贈する。寄贈作品は、2026年6月10日(水)から7月5日(日)まで同館の地下1階屋内広場で一般公開される。
浦上春琴の代表作が高精細複製で蘇る
「春秋山水図屏風」は、大画面に巧みな構成で山水を表した屏風の大作だ。右隻には春、左隻には秋の風景が、墨と淡彩で絹地に美しく描かれ、それぞれの情景を詠んだ詩も添えられている。作者である浦上春琴は、備前国(現在の岡山県)に生まれ、江戸時代後期に活躍した文人画家で、本作はその代表作の一つに数えられる。
原本は米国ミネアポリス美術館に所蔵されており、日本での鑑賞の機会は極めて限られている。このたび、ミネアポリス美術館の賛同を得て、高精清複製品を制作し、春琴ゆかりの地、岡山県への里帰りを実現した。
キヤノンの最先端技術と京都の伝統工芸が結集
高精細複製品の制作にあたっては、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラでオリジナルの文化財を撮影し、独自開発のカラーマッチングシステムを用いた画像処理を行った上で、12色の顔料インクを搭載した大判インクジェットプリンターで出力している。さらに、京都の伝統工芸士が屏風に仕立てることで、オリジナルの文化財を限りなく忠実に再現している。
ガラスケース無しでの鑑賞を実現
寄贈作品は、岡山県立美術館の地下1階屋内広場にて展示され、ガラスケース無しで間近での鑑賞や写真撮影を楽しむことができる。寄贈作品は、その後も同館での展示やイベント、教育普及事業などでの活用が予定されている。
文化財継承の取り組みを続ける「綴プロジェクト」
「綴プロジェクト」は、キヤノンと京都文化協会が2007年より共同で推進している社会貢献活動だ。日本古来の貴重な文化財には、歴史の中で海外に渡った作品や国宝として大切に保管されている作品など、鑑賞の機会が限られているものが多くある。キヤノンのイメージング技術と京都伝統工芸の匠の技との融合により、オリジナルの文化財を忠実に再現した高精細複製品を制作し、文化財にゆかりのある社寺や自治体、博物館などへ寄贈してきた。これまでに、葛飾北斎や俵屋宗達、尾形光琳の作品など、60作品を超える高精細複製品を制作している。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001205.000013980.html