シュトラウスの傑作オペラ『エレクトラ』6月29日開幕、アッソーニの演技が必見


ギリシャ悲劇を音楽化した20世紀オペラの傑作
新国立劇場(東京都渋谷区)でリヒャルト・シュトラウスの傑作オペラ『エレクトラ』が2026年6月29日にいよいよ開幕する。血塗られた家系アトレウス家の娘エレクトラが復讐の情念に燃え、悲願を果たした末に命を落とす凄惨なギリシャ悲劇を、ホフマンスタールと組んでオペラ化した作品である。オペラ史上最大規模のオーケストラとドラマティックなソプラノに支配された音楽が、悲嘆、憎悪、不安、恐怖、歓喜、恍惚とめまぐるしい感情の奔流を緊迫感の中で伝え、一瞬たりとも隙のない圧倒的体験をもたらす。大野和士指揮、その音楽的感性が絶賛されるヨハネス・エラート演出による新制作で登場する。
新時代のエレクトラ歌い、アイレ・アッソーニが登場
難役エレクトラを歌うのは、ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスをレパートリーにドイツを中心に活躍中のドラマティック・ソプラノ、アイレ・アッソーニである。23年3月にはフランクフルト歌劇場公演で「フランクフルト・エレクトラ」とセンセーションを起こし、近年立て続けに各地でエレクトラを歌って熱狂を呼んでいる。その声楽技巧と圧巻の表現力により、「エレクトラの神髄」「至高の舞台女優」といった激賞を受けている。今最も注目される「新時代のエレクトラ歌い」アッソーニの登場は、まさに見逃せない、全ての音楽ファン必見の瞬間である。
大野和士と新進気鋭のエラートがタッグ
演出を手掛けるのは、新国立劇場初登場となるヨハネス・エラートである。その音楽的感性が絶賛され、ペーザロのロッシーニ・フェスティバル『エルミオーネ』(24年)はイタリアで最も権威あるアッビアーティ賞に輝き、25年にはベルリン州立歌劇場『Fin de Partie(エンドゲーム)』などの成果によりインターナショナル・オペラアワードにノミネートされた、今オペラ界注目の演出家だ。フランクフルト歌劇場で大野和士指揮により世界初演された『Der Mieter(借家人)』(17年)でも話題を巻き起こしており、今回再び大野和士とタッグを組むこととなる。指揮は大野和士芸術監督自らが当たる。
盤石のキャスト陣が魅力的な悲劇を熱演
エレクトラと対峙する母クリテムネストラには世界最高峰のメゾソプラノ藤村実穂子、弟オレストにワーグナー歌手として名を馳せるエギルス・シリンス、妹クリソテミスにはニュアンス豊かな輝かしい美声の持ち主ヘドヴィグ・ハウゲルドが出演する盤石の顔合わせである。圧倒的な音楽が導くエレクトラの苛烈な情念と共に、女性3役(エレクトラ、クリテムネストラ、クリソテミス)が三面鏡のように映し続ける不安や強迫観念にも注目したい。
凝縮された1時間45分の圧巻な舞台体験
上演時間約1時間45分という凝縮された作品ながら、力強い主題が繰り返されることで音楽のエネルギーが次第に高まり、最後まで聴き手を強烈な緊張感へと引き込む。美しくも力強い二重唱や、声と身体を振り絞るエレクトラの壮絶な幕切れは、まさに圧巻である。公演は6月29日(月)19:00ほか、7月2日、5日、8日、12日に開催される。チケット料金はS席29,700円からZ席(当日のみ)1,650円までの幅広いラインアップが用意されている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001197.000047048.html