せきしろの自由律俳句 第65回「紙」結果発表
第65回 課題:紙
せきしろの一句
最優秀賞
ゴミ箱から昨日を探す
(和歌山県 中村まふゆ 49歳)
優秀賞
めくるたびに歳をとる
(滋賀県 抹茶プリン 15歳)
嘘という字を丁寧に書く
(新潟県 胡桃 31歳)
佳作
折って飛ばす形を変えてまた飛ばす
(愛知県 オーマティア 14歳)
コピー機の忘れ物を見ないようにする
(長崎県 毎日ハッピ― 45歳)
もらってしまったレシート固く硬く折り畳む
(宮城県 カズタカ 44歳)
風が教科書を先読みする
(岡山県 白とり貝 32歳)
バス停を背にして寺の教訓を読む
(北海道 シシャモ 71歳)
鋏を使わなかった罰
(大阪府 石川聡 40歳)
滲む滲むまだ滲む
(東京都 ビールおかわり 50歳)
ポスターで塞ぐ
(千葉県 xissa 56歳)
机の中が教科書のミルフィーユ
(滋賀県 みかん 15歳)
あの人より小さな鶴を折ろうとする
(山梨県 斉藤巻繊 15歳)
手汗かいて消えるシャーペンの文字
(宮城県 横溝麻志穂 18歳)
ランドセルの底に眠る
(東京都 蛸壺 20歳)
駐車券だけが温かい
(大阪府 フルカワ 30歳)
多分要らない書類だが念の為
(北海道 エリンギ 35歳)
B2がけっこうでかい
(東京都 しまこう 35歳)
紙コップに描かれた顔が悲しげ
(北海道 吉村侑太 36歳)
崩れるまで重ねて崩れたら重ねて
(埼玉県 遍念鈴 37歳)
試し書きのメモに外国の文字
(大阪府 カメコリー 47歳)
はがきサイズの夏だった
(兵庫県 天野ボンド 47歳)
一か月分の世の中を十文字に縛る
(神奈川県 廣瀬順子 77歳)
1970年北海道生まれ。俳人、コラムニスト。芥川賞作家でお笑いタレントの又吉直樹との共著『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』『蕎麦湯が来ない』のほか、『たとえる技術』などの著書がある。
イラスト:飯田研人/撮影:賀地マコト
自由律俳句は、定型(五七五)ではない俳句です。定型ではありませんが、どこかリズム(律)のある句を募集します。句読点は使わず、俳句らしい味わいを意識して、心にしみるような情景、共感できるような情景を切り取ってください。俳句のもとは俳諧ですから、滑稽味があってかまいません。しかし、笑いだけではなく、しみじみ、ペーソス、人間くさいといった句を期待しています。
- 応募規定
- 定型(五七五)でない自由律の俳句。
面白コピーの募集ではなく、定型ではない無季俳句。
- 応募上のご注意
- ・ペンネームを使わない方は、応募フォームのペンネームの欄に本名をお書きください。
・応募フォームの「年齢」の欄は必ずお書きください。
・応募点数に制限はありませんが、1応募につき1作品とします。
- 応募規定
- 作品は未発表作品とし、採用作品の著作権は公募ガイド社に帰属。
応募者に弊社から公募に関する情報をお知らせする場合があります。
- 賞
- 最優秀賞1点=Amazonギフト券5000円分
優秀賞2点=Amazonギフト券2000円分
佳作10点=記念品
- 公募ポイント
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応募者全員=5pt追加
【最優秀賞】 さらに50pt追加
【優秀賞】 さらに30pt追加
【佳作】 さらに10pt追加
※応募者全員ポイントの付与は各回ひとり1回までです。
※ポイント付与は結果発表の時期に行われます。
- 募集中のお題
- 第67回「石」
応募期間 7月25日~8月20日
第68回「暑さ」
応募期間 8月25日~9月20日
- 発表
- 第67回 2022年10月15日 WEB上
第68回 2022年11月15日 WEB上