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「WOWOW新人シナリオ大賞」 受賞作は家族再生の物語

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作文・エッセイ
結果発表

左からNOINOさん(優秀賞)、圓岡由紀恵さん(大賞)、藤澤浩和さん(優秀賞)、伊藤竜也さん(優秀賞)

 

3月13日、「第1回WOWOW新人シナリオ大賞」の受賞者が決定し、東京・赤坂にあるWOWOW本社で授賞式が行なわれた。

WOWOWでは、2016年まで10年間にわたり「WOWOWシナリオ大賞」を開催していたが、これまで以上に若手に活躍の場を与えるため、「WOWOW新人シナリオ大賞」としてリニューアル。応募資格も40歳以下に限定した。

その第1回となる今回は、全国から399編もの作品が集まり、圓岡由紀恵さんの『赤いトマト』が大賞に選ばれた。圓岡さんには賞金500万円が贈られ、受賞作は2018年度中にWOWOWでドラマ化される。

 

大賞 『赤いトマト』 圓岡由紀恵
優秀賞 『姉とおはぎ売れ残り中』 NOINO

『FOREVER 14(フォーエバー フォーティ-ン)』 藤澤浩和

『ぼっちのエース』 伊藤竜也

 

物語の出発点は、原発事故の記事

受賞作『赤いトマト』は、原発事故の影響で離れて暮らす家族の物語。銀行員の森田克博は、自主避難する家族と離れ、福島の自宅で一人暮らしをしている。妻から銀行を辞めて一緒に暮らさないかと提案されるが、虫が苦手な克博は妻の実家の農業を手伝う自信がない。しかし、家族と一緒に暮らすため、苦手を克服しようと奮闘していく。

 

圓岡さんは、「ある記事を読み、原発事故の影響で離ればなれになった家族がいることを知ったのが、この物語の出発点でした。フィクションで何ができるのか? フィクションだからこそできることは何か? それをこれからも考えながら、脚本を書いていきたいと思います。また、脚本家を目指したときから、映像化は大きな目標でした。物語が映像を通して伝わる機会をいただき、これから頑張っていこうと思います」と語った。

選考委員である脚本家の前川洋一氏、羽原大介氏からは、各受賞作に対して丁寧なコメントが贈られた。羽原氏は、「40歳以下という「新人」のコンテストなので、若干ご都合主義や荒削りな部分があるのは仕方ない。しかし、それ以上に可能性を感じることができた」と語った。

受賞者たちは今後、WOWOWの連続ドラマなどオリジナル企画に携わることになる。

 

審査員の前川洋一氏(左)、羽原大介氏(右)

 

また、この日から第2回の募集も開始された。WOWOWらしい良質なエンターテインメントが求められているという。詳細はこちらを参照。

 

第10回WOWOWシナリオ大賞『食い逃げキラー』放送!

授賞式後、このコンテストの前身である「WOWOWシナリオ大賞」のドラマ制作発表が行われた。昨年、第10回の大賞に選ばれた『食い逃げキラー』(舘澤史岳氏)は、元陸上部の主人公が、食い逃げが多発するレストランで食い逃げ犯を追うという設定の斬新なドラマ。『ROOKIES』『天皇の料理番』『銀と金』などの中前勇児監督や、主演の劇団EXILE・青柳翔ら出演者が登場し、ドラマの見どころや制作現場の様子を話して盛り上がった。

左から 中前勇児さん(監督)、松本穂香さん、青柳翔さん(劇団EXILE)、浅香航大さん

 

このドラマは3月21日に放送され、再放送が4月7日(土)深夜1時30分から予定されている。作品づくりのヒントが見つかるかもしれないので、次回の「WOWOW新人シナリオ大賞」に応募を考えている人は、ぜひ見てみよう。