公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

審査基準から逆算する馬の自由研究「馬探2023 ~地域の馬の歴史・文化探求コンテスト~」

タグ
作文・エッセイ
論文・評論
公募ニュース

十和田流鏑馬観光連盟は中・高・大学生向けに、「馬探2023 ~地域の馬の歴史・文化探求コンテスト~」を開催します。部門は「馬探 自由作品部門」と「うま自慢 ポスター部門」の2つ。

テーマは「自分たちの地域と『馬』との関りが感じられるもの」ならなんでもOK。さっそく馬探に取り組んでみよう!

 

と、いきなり言われても戸惑ってしまいますよね。「テーマはなんでもOK」が一番困ります。

 

本記事では、自由研究に挑戦したい方向けに、「馬探」への取り組み方の一例をご紹介します。

まずは審査基準を見てみよう

「馬探」では審査基準が公開されています。

馬探 図表1.jpg

「馬探2023」の審査基準

調査力や独創性も大切なのですが、この中でとくに注目したいのが6つ目の「未来力」です。

 

自由研究にありがちな失敗例は、「しっかり調査はできているのだけれど、地域の現状のレポートに留まっている」「あっと驚くような視点の研究ができているのに、発表が活動のまとめにしかなっていない」というもの。

 

レベルは高いんだけれど惜しい。そんな状況を打破するのが、「未来力」なんです。

 

次の項では、よい例と悪い例を比べて、どんな自由研究にすればよいか考えてみましょう。

「未来力」の足りない自由研究とは?

以下は筆者が考えた自由研究です。

 

私は物語が好きなので、馬の出てくる物語を地域の図書館で調べてみました。注目したのは、『蠅』(横光利一 著)という本です。蠅と人間が乗った馬車が崖から転落し、蠅以外は全員死んでしまうというちょっと過激なお話。

 

蠅と馬の関係について興味が湧いたので、インターネットでもう少し参考になりそうな文献を探したところ、馬に寄生するウマバエという蠅がいることを知りました。

 

きっとウマバエについて調べる人はほかにいないはず。なので、ウマバエの生態や、馬との関わりを調べました。さらに、「馬探」は地域と馬の関わりを研究するコンテストなので、地元で馬を育てている方に取材をしてウマバエについて尋ね、全部まとめてレポートにしました。

 

はい、この自由研究は、先にも述べた「未来力」が足りません。「未来力」とは、地域の課題の解決策を提示したり、将来につながるアイデアを探求することでしたね。

 

現時点で「未来力」が足りないなら、自由研究を一からやり直した方がいい?

そんなことはありません。今まで調べたことを元にして、「未来力」を付け加えてみましょう。

じゃあどんな「馬探」にしたらいいの?

ここまでの自由研究で、ウマバエについて考えることはできましたね。もう少し調査を深めてみます。

 

実は、「ウマバエ」のような寄生生物は、競走馬の世界では問題視されているようです。寄生生物のせいで馬に影響が十分に行きわたらず、馬が最高のパフォーマンスを出せないのだとか。

 

それでは、馬が安全に暮らすために、寄生生物を駆除する取り組みはなされていないのか。方法がないなら、新しい手段を考えてみたらどうか。そもそも駆除するのは馬にとってよいことなのか……。

 

どうでしょう。馬たちが健康に生きる「未来」に向けて、ひとつ提言ができそうですね。

 

ここまでの流れをまとめてみましょう。

馬探 図表2.jpg

「馬探」の例

最初は馬の物語から始まった探求が、かなり具体的な研究になりましたね。

背景、目標、わかったこと、今後の課題などを詳細に書いておけば、研究として成り立ちます。

 

さらに、馬の寄生虫病解決という「未来」に向けて書いていることをアピールするのがポイントです。

 

上記の研究は一例なので、あなたの「馬が好き!」という気持ちを出発点に、「馬探」に取り組んでみましょう。

 

もし最初から考えるのが難しい方は、ぜひ去年の受賞作を参考にしてみてください。先輩の「馬探」研究を引き継いでもOKです!

ライター
傘たん

公募ガイド社員。物語を書くと必ずバッドエンドになる。好きな武器はまきびしとクナイ。

出典: http://towada-yabusame.com/product/umatan/

コンテストの趣旨がより明確に伝わるよう、公式サイトの画像を一部引用させていただくケースがございます。掲載をご希望でない場合は、お問い合わせフォームよりお申し付けください。