その26秒で何を表現する? 三池崇史監督によるショート動画コンテスト「26秒のカーニバル」
バイオレンス映画の巨匠とも呼ばれる映画監督・三池崇史。彼が主宰するショート動画コンテスト「26秒のカーニバル」が「旅」をテーマにした作品を募集しています。コンテストは継続して開催予定で、今回は第二回。各回10作品ほどの受賞作品が選ばれ、1作品当たり10万円の賞金が出ます。締め切りは11月30日(木)です。
バイオレンスだけじゃない、三池崇史監督
1991年に監督デビューして以降、精力的に作品を作り続け、その作品総数は100を超える日本を代表する映画監督のひとりである三池崇史氏。「DEAD OR ALIVE」シリーズや「クローズZERO」シリーズなど、数多くのバイオレンス映画を手掛け、バイオレンス映画の巨匠とも呼ばれています。
しかし、彼の作ってきた作品群を見ると、日本を恐怖の渦に陥れたホラー「着信アリ」や、映像化は不可能だろうと言われた漫画の実写版「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」、映画以外では舞台「座頭市」や女児向けテレビドラマ「ガールズ×戦士」シリーズなど、ジャンルにとらわれず、活躍の場を広げながら常に挑戦し続けていることに気付きます。
そんな三池監督主宰の、プロアマ問わず、ジャンル問わずの動画コンテストをご紹介します。
「26秒」で奇跡は起こせるのか?
コンテストの企画テーマは「26秒で奇跡を起こし、人生を豊かにしよう」です。
あなたが作った26秒の動画を、三池監督に評価してもらえたら、それは奇跡だと思いませんか?
近年では、スマホで簡単に動画を撮影できたり、TikTokなどのショート動画の流行もあり、誰でも簡単に動画を作って発表することがようになりました。わたしも、子供の動画を撮影して、少し編集を加えて遊んだりしています。
しかし、映像技術の進歩は気軽に動画を楽しむことができる一方で、映像制作の本質が軽視される懸念を含んでいます。
そこで、三池監督が「映像の品質や、視聴者に対する意識、制作に関わる仲間への感謝の気持ち、自分の作品で稼ぐという経験など、映像制作の本質について再考する機会を提供したい」という思いから企画されたのが、当コンテスト。
決まっているのは「26秒」という長さと、「旅」というテーマだけ。プロアマ問わず、画角も、内容も自由です。応募作品は、すべて三池監督が見て審査します。
なぜ26秒なのか?という問いに対して、三池監督はこうコメントしています。
経済的リスクと労力を最低限に抑えて、自分の明日を次のステージに進めていただきたい、と思ったからです。素敵じゃないですか、たった26秒で人生を変えることができるなんて。
「そんな奇跡が起こるものか」と笑うなかれ。
馬鹿げた夢をみる勇気。そして動き出す元気。楽しみながら夢をみる。
そんなチャレンジこそが、今を生きる私たちに必要なのではないでしょうか。(公式HPより引用)
30秒のテレビCMより、少し短い「26秒」。この26秒が、あなたの人生を変えるきっかけになるかもしれません。
第一回金賞受賞作「駅のホームにて」
第一回のテーマは「フルスイング」。金賞の「駅のホームにて」は、チャップリンを彷彿とさせる、サイレント白黒ムービーでした。
フルスイングというテーマからこんな作品が生まれるのか!と驚くとともに、「26秒」という短さの中で何が表現できるかということに、無限の可能性を感じさせる本作。
構成もテクニックも素晴らしく、何度見てもくすっと笑ってしまう魅力がありますね。
三池監督のコメントにもあるように、文句なしの金賞!という作品です。
三池崇史監督コメント
こんなに迷惑なフルスイングをこんなに楽しく観せる才能とテクニック。しかも、軽々とやってのけている印象を与えるのは監督の人柄なのでしょう。次回作を期待させる。堂々の金賞です。(公式HPより引用)
映像表現者なら誰でも受賞できるチャンス!
第一回の結果を見ると、銅賞以上を受賞した3作品は「さすが!」と思わせる完成度の高さを感じます。
一方で、そのほかの受賞作まですべて見てみると、実にバラエティに富んでいることがわかります。個人的には「悲しきクリエイターのうた」が笑えて好きでした。この選考結果は、ジャンルにとらわれない三池監督らしいと言えるかもしれません。
三池監督が「これ!」と思う作品がどんなものかは不明ですが、それはつまり、応募すればだれでも受賞するチャンスがあるということ。
「旅」というテーマをそのまま捉えるだけでなく、発想を転換させて想像力を広げてみるのも良いかもしれません。
自分探しの旅、可愛い我が子に旅をさせろ、旅は道づれ世は情け……パッと「旅」という言葉を聞いただけでも、次々言葉が浮かんできます。
あなたは「旅」と聞いて、何を思い浮かべますか?
常識では語れない作品を多く生み出す三池監督に見てもらうのだから、自分の常識も取っ払って、意欲的な作品を作ってみましょう!
さあ、あなたも「馬鹿げた夢を見る勇気」を持とう!
自分の作品を三池監督に見てもらえる。これだけでも十分、夢があると思いませんか?
さらに、受賞すればコメントまでもらえるまたとないチャンス。受賞作品は1年間公式HPで紹介されるので、自身の知名度アップにもつなげられます。
映像表現を志す、すべてのひとにチャンスを与える当コンテスト。ぜひチャレンジしてみてください!
なお、第三回以降の開催予定は未定とのこと。今後も公式HPを要チェックです。
公募情報ライター。おいしいものとお酒が大好き。好きな日本酒は田酒と鍋島。子育てに追われて途絶えていた公募に復帰しようと、創作活動に奮闘中。
出典: https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/orix-senryu/vol7
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