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中村航選 プロットだけ大賞 第3回 入選 影は花火の夢を見る

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作文・エッセイ
プロットだけ大賞
結果発表

-第3回-
結果発表

お題ログライン

自分ではない自分が自分として生活を送っていることに気付いた主人公が、突如居場所を失った世界で謎を追い、真実を突き止める話。


入 選

「影は花火の夢を見る」
白いスイカ(著)

4.3★★★★
カテゴリ シリアス SF 小説

舞台・世界観

近未来。脳科学医療の発展であらゆる活動下の脳波が解明、人工脳波が作られる。人工脳波を意識不明者の脳内ネットワークに送り、本人の脳波を誘発させる治療が、あるバス事故での意識不明者に使用された。

登場人物

年始龍(としはじめ りゅう)(18)→(25)
男性。優等生。親や周りの人に認められたいと思うあまり、自分を見失う。善兎と出会い本来の自分を取り戻していく。バス事故で意識不明に。

「何も見ないでただ言いなりになって、どこかにあった楽しさも、自分らしさも、相手の気持ちも、全部一緒に見落としてきたんだ」

杉田善兎(すぎた よしと)(18)→(25)
男性。いわゆる問題児。我が強い。唯一龍の話を聞き理解者に。バス事故で龍に救われ、今度こそ自分が龍を助けると脳の医療研究に没頭。

「どんな自分を認められたいんだよ、誰かの言いなりな自分か?」

影(18)
男性。周りの望む行動をとるもう一人の龍。龍の過去を再現して作られた。

「見て見ぬふりは得意だろ? ずっと僕を見殺しにしてきたじゃないか」

ストーリー

第1章

18歳の誕生日にもう一人の自分(影)が見えるようになる龍。影は相手の望む言動をとると気づき、影を真似る事で周囲から評価される。しかしながら影の後を追う自分こそ影だと感じ、影が乗るなと言うバス停に向う。

第2章

バス停で出会った善兎に打ち明ける。善兎は自分で見て考えろ、言いなりになるなと言い、今日の花火大会にバスで行こうと誘う。龍は今日が自分の誕生日と気づく。驚くべきことに18歳の誕生日を繰り返している。

第3章

バスが到着。嫌な予感に「バスに乗るな」と言う龍。大丈夫だと乗車する善兎。止める影を振払い龍も乗車。バスは事故に遭い、善兎を庇った時、龍の記憶が蘇る。驚くべきことに過去に同じ体験をしていた。

第4章

龍は18歳の誕生日に事故で意識不明になっていた。治療の為、事故直前までの一日を人工脳波で再現、龍の脳に送り続けていた。影は親等の話を元に作られた人工脳波。治療法を作ったのが善兎。二人は七年ぶりに再会。

中村先生からの一言コメント

「影は花火の夢を見る」は、影と実体が入れかわる、というテーマが応募作随一だった。
※中村先生の大賞選評は2024年春号にて
掲載中です


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