中村航選 プロットだけ大賞 第5回 入選 恩師
-第5回-
結果発表
お題ログライン
過去から現代にタイムスリップしてきた主人公が、現代での経験によって元の時代で歴史に名前を残す話。
入 選
「恩師」
和泉いずみ(著)
4.3★★★★★
カテゴリ お仕事もの SF アート 小説
舞台・世界観
19xx年代、病院。医師の木村健一は情熱をすっかり無くし、転院してきた難病の子供をどう上手くあしらうか悩んでいた。しかし居眠りをきっかけに現代の病院にタイムスリップしてしまい、そこである老医に出会う。
登場人物 木村健一(45)
男性。医者。昔は情熱を持って仕事に励んでいたが、今では見る影もなく事なかれ主義になってしまった。
「今さらでもいい、あの人から尊敬される僕でありたいんだ」
老医(75)
男性。医者。どんな患者でも真摯に向き合うことを大切にしている。
「その人はこの世に不可能なことなど無いと、小さかった僕に教えてくれたんです」
難病の子供(5)
男性。既に幾つもの病院をたらい回しにされ、未来をあきらめている。
「ぼくはもう治らないんだって、前のせんせいに言われた」
ストーリー
第1章
木村は先日転院してきた難病の子供のことで悩んでいた。幾つもの病院を盥回しになってきた子供を見て面倒事が増えた、と疲労困憊の彼は眠りに落ちる。驚くべきことに、彼が目を覚ますとそこは知らない病院だった。
第2章
見なれない人や機械に囲まれた木村はパニックに陥った。彼は必死に自分の状況を説明するが、支離滅裂な発言と取られ、碌に相手にされなかった。しかしながらそんな彼にでさえ根気よく接してくれる一人の老医がいた。
第3章
彼は老医の慈悲深さを不思議に思う。すると老医は幼い頃難病を患っていたこと、一人の名医が救ってくれた事、その人を志して生きてきたことを話した。驚くべきことにこの老医はあの日転院してきた子供だったのだ。
第4章
そこで木村は目を覚ます。それから彼は難病の子供を救うため躍起になった。あの事が夢か真かは彼にはどうでもよかった。彼は今までの患者への向き合い方を反省し、あの老医に恥じぬよう生きることを決意したのだ。
中村先生からの一言コメント
「恩師」はタイムスリップものとしてはお手本のようなプロットで、そのぶん類体的ではあるものの、骨太のヒューマンストーリーで胸を打つものがあった。
※中村先生の大賞選評全文は
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