中村航選 プロットだけ大賞 第5回 入選 猫がいるから生きられる
-第5回-
結果発表
お題ログライン
過去から現代にタイムスリップしてきた主人公が、現代での経験によって元の時代で歴史に名前を残す話。
入 選
「猫がいるから生きられる」
百乃みほ(著)
4.3★★★★★
カテゴリ SF 友情 夏目漱石 小説
舞台・世界観
現代にタイムスリップしてきた夏目漱石こと金之助とシングルマザーの元で育つ大人びた少年優の物語。漱石は猫が現代のSNSで大人気であることに驚きそこからヒントを得て「吾輩は猫である」を執筆した。
登場人物 夏目金之助(37)
男性。明治の文豪、夏目漱石。イギリス留学中に鬱になり自殺をはかり現代の日本にタイムスリップしてしまう。
「猫がしゃべるなど、そんなことはあり得ない」
織田優(すぐる)(10)
男性。シングルマザーの元で育つ。年齢より大人びた少年。
「そんなこと、みんなわかってるよ。そこが面白いんじゃない」
織田都(みやこ)(36)
女性。優の母親。最初は金之助を不審者と思うが、優が信頼しているのを知り心を開く。
「金さんがいてくれて良かった」
ストーリー
第1章
文化的孤立感に悩みながらロンドンでの留学生活を送る夏目漱石こと金之助。彼はついにテムズ川に身を投げる決意をする。驚いたことに、目を覚ますと、彼は21世紀の東京の隅田川で倒れていた。
第2章
金之助は、10歳の少年優に助けられ、現代日本の生活に触れる。日本には多くの異国人がいて、優も英語を話すことに驚く。しかしながら、日本人が異国人に対してコンプレックスの微塵もないことを知ってさらに驚く。
第3章
金之助はSNSにたくさんの猫の動画があることに驚く。「猫が喋るなどあり得ない」と最初は否定していたが徐々に面白さにはまっていく。しかしながら、河原で転んだことがきっかけで明治時代の日本に戻ってしまう。
第4章
金之助がロンドンに戻ると、以前より前向きに生きられる自分に気づいた。だが優や猫の動画を恋しく思い、未来の優に向けて彼は「我輩は猫である」を執筆する。
中村先生からの一言コメント
「猫がいるから生きられる」は個人的には一番観てみたい読んでみたい、と思わされた。夏目漱石というモチーフがとにかく魅力的。
※中村先生の大賞選評全文は
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