開局55周年を迎えた山陰地方の放送局TSKさんいん中央テレビが新たな挑戦として、全国からコンテンツ企画を募集するプロジェクト「DOPAMINE（ドーパミン）」を始動させる。制作予算最大2000万円という破格の規模で、プロアマを問わない自由な参加枠が特徴だ。

プロジェクト名の「DOPAMINE」は、人間の脳内で集中力とやる気を生み出す神経伝達物質に由来する。新しい刺激や感動によって分泌が促進されるドーパミンのように、見る人の心を揺さぶる斬新なコンテンツの発掘を目指している。

本プロジェクトの特筆すべき点は、その門戸の広さにある。映画、ドラマ、漫画、アニメ、小説など、ジャンルを一切限定せず、個人・法人・任意団体を問わず応募が可能だ。さらに、プロフェッショナルだけでなく、アマチュアからの応募も歓迎している。

最優秀企画に選ばれた作品には、制作予算として最大2000万円が提供されるほか、賞金100万円が授与される。さらに、TSKさんいん中央テレビが制作に全面的に協力し、コンテンツの完成まで支援する。

応募期間は2024年11月1日から2025年1月31日まで。審査は書類選考による一次審査、面接による二次審査を経て、2025年3月中旬に最終結果が発表される予定だ。

TSKさんいん中央テレビの田部長右衛門社長は、「地方局として当たり前のコンテンツで稼ぐことができていない現状を変えたい」と意気込みを語る。また、企画プロデューサーのオシア ウコ氏は、「企画力こそがコンテンツ作りで最も大切」と強調し、幅広い層からの応募に期待を寄せている。

鳥取県と島根県を放送エリアとする地方局でありながら、「日本一大きな挑戦を続けるテレビ局」を標榜するTSK。全国向けバラエティ番組の制作や世界市場向けのコンテンツ発信など、すでに放送エリアの枠を超えた取り組みを展開している。今回のプロジェクトは、地方発の新たなコンテンツを全国、そして世界に向けて発信しようとする野心的な試みといえる。

出典：https://tsk-tv.com/dopamine/