アンデルセンのメルヘン大賞、第42回作品募集を開始! あなたの物語がプロの挿絵とともに一冊の本に
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アンデルセングループは、「第42回アンデルセンのメルヘン大賞」の作品募集を開始した。1983年の創設以来、童話を通じて夢と感動を分かち合う場として親しまれてきたこのコンテストは、受賞作品が挿絵付きの文庫として出版される点が大きな特徴だ。
メルヘン大賞の最も独創的な点は、その選考プロセスにある。第1回から選考委員長を務める童話作家の立原えりか氏による予備選考を経た後、5名のイラストレーターが「この物語の挿絵を描きたい」と感じた作品を選出する仕組みだ。毎年異なるイラストレーターが参加することで、多様な表現による童話の世界が生み出されている。
今回の募集は一般部門とこども部門に分かれ、一般部門(中学生以上)では8,000字以内、こども部門(小学6年生まで)では800字から2,000字以内の作品を募集する。作品のテーマは「身近な暮らしの中で感動したこと、想像したことなど」と、あえて広く設定。これは、日常の感動や思いを自由に言葉に紡ぐ過程そのものに価値を見出す姿勢の表れだ。
受賞者には魅力的な特典も用意されている。一般部門の大賞には賞金30万円とデンマークペア旅行、こども部門の大賞には創作活動奨励金5万円とデンマークペア旅行などが贈られる。さらに、受賞作品は「アンデルセンのメルヘン文庫」として刊行され、物語と挿絵の共作という形で永く読み継がれることになる。
1948年に広島で創業したアンデルセングループは、「本物のおいしいパンを届けることで食事を楽しく、暮らしを少しでも豊かにしたい」という創業者の想いを受け継ぎ、パンづくりと並行してこのような文化的活動も展開している。このコンテストは、日々の暮らしに物語を通じた潤いをもたらす場として、これからも多くの人々の創作意欲を育んでいく。
作品の応募締切は2025年1月10日、発表は童話作家H.C.アンデルセンの誕生日である2025年4月2日を予定している。