世界中の子どもたちに愛される絵本『はらぺこあおむし』の作者、エリック・カールの魅力を存分に味わえる決定版『色彩の魔術師 エリック・カールの絵本とアート』が、2025年1月6日に偕成社から発売されることが発表された。

本書は、エリック・カールの生涯と絵本づくりの秘密に迫る一冊だ。前半では、カール自身の自伝や講演録をはじめ、彼と親交の深い編集者や美術館館長らの寄稿を通じて、カールの生い立ちや創作の源泉を探る。後半では、カールの代名詞とも言えるコラージュ技法の解説と共に、70点以上もの絵本イラストや抽象作品を収録している。

1929年にニューヨーク州で生まれたカールは、幼少期の自然観察や、ドイツでの芸術との出会いが後の創作活動に大きな影響を与えた。商業デザイナーとしてキャリアをスタートさせた彼が、子どもの本の世界に足を踏み入れたのは、『くまさん くまさん なにみてるの？』の作者との出会いがきっかけだった。

カールの絵本の特徴は、色鮮やかなコラージュ技法にある。薄紙に絵の具で色をつけ、それを切って貼り合わせる独特の手法で、遊び心あふれる絵本を生み出してきた。彼は自身の絵本を、「人生で初めて家を出て学校へ行く日をむかえる子どもたち」のためのものだと語っている。

代表作『はらぺこあおむし』は、2026年に日本語版刊行50周年を迎える。時代を超えて愛され続ける秘密は、徹底して子どもの目線に立った創作姿勢にあるのかもしれない。

本書は、エリック・カールの芸術性と、子どもたちへの深い愛情が詰まった一冊となっている。絵本ファンはもちろん、アートや教育に興味がある人にとっても、新たな発見に満ちた読み物となるだろう。色彩豊かなカールの世界を堪能できる本書は、大人から子どもまで幅広い読者を魅了することは間違いない。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000026693.html