絵本作家・三浦太郎氏の作家生活20周年を記念して、51冊目となる新作絵本『たいこどんどん』が2025年1月17日に全国の書店で発売される。この絵本は、生命の鼓動が世界中に広がっていく様子を、独特の手法で表現した意欲作だ。

三浦氏は2004年に海外の出版社からデビューし、これまで50冊の絵本を世に送り出してきた。今回の『たいこどんどん』は、新たなステージの第一歩として位置づけられている。

本作の特徴は、絵巻物のようにつながるイラストと「つみあげうた」と呼ばれるテキストの組み合わせにある。イラストは、紙を手作業で切り出した図形パーツをデジタルで着色し重ねるという、アナログとデジタルを融合させた独自の手法で制作されている。この技法により、デジタルでありながら温かみのある絵柄が実現されている。

物語は、一人の子どもの誕生から始まる。鼓動が「どくどくどんどん」と鳴り響き、その楽しい音に引き寄せられるように人々や動物たちが集まってくる。やがてそれは大きなパレードとなり、世界の果てまで響き渡っていく。生命の誕生を祝福する、まさに「世界一さわがしい絵本」と呼ぶにふさわしい作品だ。

本書の刊行を記念して、2025年2月8日から『三浦太郎　紙版画制作の究極のかたち展』が東京・渋谷区のブロンズ新社ギャラリー「青銅Room J」で開催される。展示会では絵本のパネル展示のほか、実際に使用された図形パーツの原本や制作過程を追った貴重な動画も公開される予定だ。三浦氏本人も会場に立ち会う日程も設けられており、ファンにとっては見逃せないイベントとなりそうだ。

『たいこどんどん』は、定価1,540円（税込）。32ページの上製本で、判型は200×220mm。詳細は公式サイトで確認できる。生命力あふれる絵本の世界を体験したい方は、ぜひ書店や展覧会に足を運んでみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000054216.html