製造過程で出る廃棄物を、美しいアート作品に生まれ変わらせる。そんな驚きの取り組みが注目を集めている。三重県の企業REMAREが、コクヨの射出成形工程で発生する「樹脂ダンゴ」と呼ばれるABS樹脂の塊を再利用し、オーダーメイドのテーブル天板を制作したのだ。

この革新的なプロジェクトは、内装設計・施工会社の船場との共創により実現。通常であれば焼却処分されてしまう排出物に新たな命を吹き込み、サステナブルな製品へと昇華させた。

REMAREは海洋プラスチックのリサイクルを得意とする企業だが、今回は初めて扱う素材に挑戦。独自の技術力を駆使し、樹脂ダンゴの多様な色や形を活かしたアーティスティックなデザインを生み出すことに成功した。さらに、仕上げには伝統的な漆塗り技術を持つ竹正の技が加わり、透明感のある瑞々しい質感を実現。リサイクル素材の概念を覆す、まさに芸術作品と呼べる仕上がりとなった。

環境面での効果も見逃せない。天板1枚（910mm×1820mm）の制作により、約70kgのCO2排出削減が可能となるという。これは、サステナブルな社会実現に向けた大きな一歩と言えるだろう。

REMAREの代表取締役、間瀬雅介氏は「このプロジェクトで培ったノウハウは、他の企業の排出物活用にも応用可能です」と語る。射出成形を行う多くの企業にとって、新たな可能性を示す取り組みとなりそうだ。

廃棄物をポジティブな資源として捉え直す。そんな発想の転換が、エシカルでサステナブルな未来への扉を開くかもしれない。オーダーメイドの天板制作や射出成形排出物の活用に興味を持った方は、REMAREへの問い合わせをおすすめする。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000117058.html