「母割りし窓」が大賞に!夏井いつきの「おウチde俳句大賞」で約15,000句から珠玉の作品が決定


俳人・夏井いつき氏が選者を務める第7回「おウチde俳句大賞」の贈呈式が、東京・日比谷松本楼で開催された。約15,000句の応募の中から選ばれた珠玉の作品が発表され、大賞には家守らびすけさんの「母割りし窓を片付け終え、時雨」が輝いた。
「おウチde俳句大賞」は、家の中の6つの場所をテーマに俳句を募集するユニークな企画だ。今回は「リビング」「台所」「寝室」「玄関」「風呂」「トイレ」の各部門に加え、新設された「毎日凸凹部門」も注目を集めた。
夏井氏は開会の挨拶で、「美しい場所で素敵な人たちと一緒に大事な表彰式ができる」と喜びを語り、参加者に「美しい俳句の筋肉をつくってまいりましょう」と呼びかけた。会場は温かい拍手に包まれ、俳句への愛が感じられる雰囲気に包まれた。
大賞に選ばれた家守らびすけさんの作品について、夏井氏は「ありとあらゆる様々なドラマがこの一句で浮かんでまいりました」と高く評価。家庭内の複雑な状況や感情が凝縮された一句に、参加者からも共感の声が上がった。
各部門の最優秀賞も発表され、ユーモアあふれる作品や日常の一瞬を切り取った秀逸な句が並んだ。「素麺ずばばお気持ちっていくらだろ」(台所部門)や「ごきぶりと全裸で向かひ合つてゐる」(風呂部門)など、思わず笑みがこぼれる作品も多く選ばれた。
新設された「毎日凸凹部門」では、高齢者の日常や人生の起伏を詠んだ作品が特別賞を受賞。「父がつけ春に忘れたわたしの名」など、心に響く句が並んだ。
「おウチde俳句大賞」は、外出が難しい方々にも俳句を楽しんでもらいたいという夏井氏の思いから始まった企画だ。今回の受賞作品は、家の中にも豊かな俳句の素材があることを改めて示し、多くの人々に俳句の魅力を伝える機会となった。
俳句ファンはもちろん、俳句に興味を持ち始めた人にとっても、この「おウチde俳句大賞」は新たな創作意欲を刺激する素晴らしいイベントとなったようだ。次回の開催も、多くの人々から期待されている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000218.000038445.html