ディケンズの名作『大いなる遺産』が新訳で蘇る!河合祥一郎訳で160年の時を超えた魅力が明らかに


英国文学の巨匠チャールズ・ディケンズの代表作『大いなる遺産』が、東京大学教授の河合祥一郎氏による新訳で甦る。2025年6月17日、KADOKAWAから上下巻で刊行されるこの新訳版は、ディケンズ独特の文体を忠実に再現し、これまでの翻訳では見落とされてきた作品の真髄に迫る画期的な試みだ。
河合氏の新訳の最大の特徴は、ディケンズ特有の皮肉やユーモア、言葉遊びを日本語で巧みに表現している点だ。従来の訳では、わかりやすさを優先するあまり、原文の魅力が失われがちだった。しかし河合訳では、「郵便ポストの口」に例えられる登場人物の描写など、ディケンズの凝った言い回しを忠実に再現。これにより、作品本来の面白さと奥深さが浮き彫りになっている。
さらに注目すべきは、ラストシーンの解釈だ。河合氏は、ディケンズが意図的に曖昧にした結末の真意を、巧妙な訳出と詳細な解説で読者に伝える。また、没になった当初のエンディングも収録されており、作者の創作過程を垣間見ることができる。
本書には、20ページにわたる訳者あとがきも収録。ディケンズの生い立ちや作品背景、さらには彼の文学的手法についての深い洞察が示されている。これにより、単なる翻訳書を超えて、ディケンズ文学への理解を深める貴重な資料としての価値も持ち合わせている。
160年前に書かれた作品でありながら、河合訳によって新たな輝きを放つ『大いなる遺産』。古典文学ファンはもちろん、現代文学を愛する読者にとっても、新鮮な読書体験となることは間違いない。この夏、ディケンズの世界に浸り、英国文学の真髄を味わってみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000017118.000007006.html