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神戸の異分野プロ集団「風の環」が六甲ミーツ・アートでグランプリ!見えない風を可視化する斬新な作品に注目

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報道発表
photo:junpei iwamoto(DOR)(プレスリリースより)

神戸を拠点とする異分野のプロフェッショナル集団「風の環 -Echoes of the wind-」が、「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond公募大賞」でグランプリを受賞した。漁師、木材加工のプロ、建築家、データサイエンティストなど、多彩な顔ぶれで構成されるこのアート・コレクティブが制作した作品《しらす、山に昇る》が、389点の応募作品の中から最高賞に輝いたのだ。

本作品は、六甲山から吹き降ろす「六甲おろし」に着目し、見えない風の動きを可視化することに挑戦している。六甲山周辺9箇所に設置されたセンサーが気象データを収集し、それを基に制作された体験型アート作品だ。鑑賞者は木材で組まれた円筒空間に入り、「酸素を求め山に昇る、しらすの群れ」を体感できる。

3,270匹のしらすは、地元の漁師やボランティアの手によって一つひとつテグスに編み込まれた。日中は風に揺らめき、夜はLEDライトで照らし出されるこのインスタレーションは、六甲高山植物園で2025年8月23日から11月30日まで展示される。

「風の環」代表の小山ひろみ氏は、「目に見える違いに捉われず、見えないものに関心領域を広げる」ことの重要性を強調する。この作品を通じて、風という見えない力と、山・海・都市の密接な繋がりを問いかけているのだ。

さらに注目すべきは、センサーで取得した気象データをWebサイトで一般公開する取り組みだ。これにより、六甲山周辺の複雑な風の動きを誰もが観察できるようになる。海洋生物への影響や環境変化との関連性など、幅広い分野での活用が期待される。

「風の環」は今後、チリメンモンスターを探すワークショップやパネルディスカッションなど、様々なイベントも予定している。アートを通じて環境への視座を深め、地域の固有性を探る彼らの活動に、今後も注目が集まりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000134386.html