衝撃の傑作!木村紅美『熊はどこにいるの』が谷崎潤一郎賞を受賞 - 震災後の女性たちの物語が文壇を揺るがす
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文学界に新たな衝撃が走った。2025年8月29日、第61回谷崎潤一郎賞の選考会が行われ、木村紅美さんの『熊はどこにいるの』(河出書房新社刊)が栄えある受賞作に選ばれた。本作は、震災から7年後の"M市"を舞台に、4人の女性たちの人生を描いた長編小説だ。
『熊はどこにいるの』は、身元不明の幼児をめぐる物語を通じて、暴力から逃れた女性たち、津波で希望を失った人々、そして災害後のボランティアをきっかけに移住した人物など、さまざまな背景を持つ女性たちの姿を鮮烈に描き出している。著者の木村紅美さんは、2022年にBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した『あなたに安全な人』に続き、再び災害に見舞われた地を舞台に選んだ。
本作は発表直後から各方面で高い評価を受け、朝日新聞・毎日新聞共同企画「2024年の文芸回顧」では、作家の古川日出男氏と批評家の大澤聡氏がともに「2024年の5選」に選出。さらに、作家の古川日出男氏は「これほどの強度の小説は滅多にないし、ここには真の意味での熊がいる」と絶賛し、翻訳家の斎藤真理子氏も「止まらない余震のような小説」と評している。
木村紅美さんは1976年生まれ。2006年に「風化する女」で文學界新人賞を受賞してデビューし、『月食の日』『夜の隅のアトリエ』など、数々の話題作を発表してきた。今回の受賞作『熊はどこにいるの』は、46判上製192ページ、税込1980円で2025年2月6日に発売予定。
谷崎潤一郎賞の選評は『中央公論』11月号(10月10日発売)に掲載予定で、贈賞式は10月21日に都内で開催される。文学ファンはもちろん、現代社会の縮図を鋭く切り取った本作に、多くの読者が注目している。震災後の人々の生き様を描いた『熊はどこにいるの』は、まさに現代日本文学の新たな金字塔となりそうだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001022.000012754.html