日本の食文化が海を越えて、ベトナムの地に新たな歴史を刻む。創業60年を誇る株式会社1&Dが、2025年8月23日、ホーチミン市に海外初となる焼肉食べ放題店「あぶりや グェンディンチェウ店」をグランドオープンする予定だ。

1&Dは、食肉専門店としてスタートし、「お肉を通じて、幸せな団らんを、社会に」という理念のもと、外食事業へと拡大してきた。今回の海外進出は、日本独自の価値観である「団らん」を「DANRAN」として世界に発信する新たな挑戦だ。

ベトナム進出の背景には、同社の人材育成方針がある。日本でノウハウを培ったベトナム人従業員が故郷で活躍できる環境を整え、国境を越えた好循環を生み出す狙いがある。

「あぶりや グェンディンチェウ店」のコンセプトは"More Than Just a Meal"。単なる食事を超えた、心に残る体験を提供することを目指している。メニューは4つの食べ放題コースを用意し、和牛はもちろん、ベトナム産プレミアムチルド牛「NIKUICHI」も提供。店内で丁寧に手切りされた肉は、部位ごとの旨みと食感を最大限に引き出す。

店内の空間設計にも細心の注意が払われている。全室異なるアートが飾られた個室や開放感あふれるオープンスペースなど、ビュッフェの概念を覆す上質な空間演出が特徴だ。特筆すべきは、エルメスとのコラボでも知られる現代アーティスト・河原シンスケ氏による「雲の上のウサギ」のアート。これは1&Dの伝統と想いを象徴し、店舗のブランドロゴにも取り入れられている。

価格設定も魅力的だ。最上級の「厳選黒毛和牛・牛タン食べ放題コース」は1,280,000VND（約7,150円）から、リーズナブルな「ランチ食べ放題コース」は380,000VND（約2,100円）と、幅広い層のニーズに応える。

1&Dにとって、このベトナム出店は海外挑戦の第一歩に過ぎない。日本の技術とおもてなしの心をベトナムの地で体現し、両国を結ぶ架け橋となることを目指している。今後も「団らん」の精神を世界に広めるべく、さらなる海外展開を視野に入れている。

日本の焼肉文化が、ベトナムの食のシーンに新たな風を吹き込む。「あぶりや グェンディンチェウ店」の挑戦が、アジアの食文化にどのような影響を与えるのか、今後の展開が注目される。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000168264.html